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(農畜産業振興機構)「野菜情報」最新号10月号をホームページに掲載

2024年09月26日

(独)農畜産業振興機構は、「野菜情報」最新号10月号をホームページに掲載。


《記事の一例》

●話題
「漬物力」の承継・発展で地元の漬物文化を守る~秋田県横手市の漬物製造継続支援の取り組み~
 (横手市 農林部 食農推進課 主査 松浦崇)
 横手市は秋田県の東南部に位置する日本有数の豪雪地帯で、厳しい冬を乗り越えるため、保存食である漬物文化が受け継がれ、「なた漬け」や「なすの花ずし」「いぶりがっこ」など数多くの漬物が存在します。令和3年6月の食品衛生法改正による漬物製造の営業許可制の導入は、産業の継続だけでなく、食文化の承継をする上でも大きな影響がありました。当市では秋田県と協調して4年度から開始した施設改修費用を助成する制度のほか、コスト面での支援、共同加工施設の整備、担い手育成など、これまで行ってきた取り組みと課題について報告します。


●需給動向
東京都・大阪市中央卸売市場の需給動向(令和6年8月)(野菜振興部・調査情報部)

野菜の輸入動向(令和6年7月)(野菜振興部)


●今月の野菜
○ 『しいたけ』(調査情報部)
 現在流通しているしいたけの約9割は菌床栽培となっており、安定した品質のしいたけが一年を通して出回っています。原木栽培のしいたけは、約10キログラムの重量があるほだ木を扱う重労働のため、生産量が減少しています。しいたけは室町時代から食べられており、うま味成分であるグアニル酸を含み、ビタミンDが豊富なほか、悪玉コレステロールを減らす作用が期待できるエリタデニンが、ほかのきのこと比べ非常に豊富です。


●産地紹介
秋田県 JA秋田おばこ~JA秋田おばこの純国産しいたけを召し上がれ~
 (秋田おばこ農業協同組合 営農経済部 営農指導課 小笠原真生)
秋田県南部の内陸部に位置する管内では、園芸作物の取扱い額トップがしいたけで、菌床栽培が中心です。本稿では、生産・栽培上の特色、出荷や販売の工夫などについて紹介します。また、菌床を含めて純国産をアピールする「栽培原料原産地商標」の活用や、正確かつ迅速な産地情報の発信により、信頼の確保に努めています。


●調査・報告
病院給食における地産地消の推進~野菜の場合~
 (千葉大学大学院 園芸学研究院 教授 櫻井清一)
 病院給食は学校給食を上回る市場規模がありますが、予算や運用方法をめぐる制約が多く、地産地消の取り組みはなかなか進展していません。しかし岡山県の笠岡中央病院では、段階的に地元産の食材利用を進めるとともに、月1回の「地産地消御膳」で、集中的に地元食材を活用した献立を用意し、詳細な情報提供を行うことで、患者の食および地域への関心を高めています。


山形伝統野菜の生産体制と食文化~伝統野菜が承継される背景~
 (山形大学 農学部 教授 藤科智海、岩手大学大学院 連合農学研究科 連宇)
 山形県には、地域の食文化とともに、各地に伝統野菜が数多く残っています。本稿では、JAやまがたの管内(山形市、上山市、ほか2市)の伝統野菜として、山形青菜(せいさい)、蔵王サファイヤなす、食用菊、おかひじきに注目し、その生産体制と食文化を紹介します。いずれも生産者の高齢化が進み、生産量は減っていますが、食文化として残っているため、一定の販売先は確保されています。今後は若い世代に対しても、食文化とそれを支える伝統野菜を伝えていくことが重要となってきます。


夏秋キャベツ指定産地における野菜価格安定制度の活用を基盤としたさまざまな取り組み~群馬県嬬恋村(JA嬬恋村)~
 (嬬恋村農業協同組合 営農畜産課 篠原真治)
 嬬恋村は、制度が設立された昭和41年に夏秋キャベツの指定産地に指定され、以来、半世紀以上にわたり、夏秋期におけるキャベツの出荷量の約5割を担う産地を造り上げました。同制度により経営安定を図りながら、新たな挑戦もしているJA嬬恋村の取り組みを紹介します。


野菜価格安定制度を活用したJA長野八ヶ岳の高原レタス戦略~安全・安心、品質保持の取り組み~
 (全国農業協同組合連合会長野県本部 生産販売部 野菜きのこ課 井上慎也)
 JA長野八ヶ岳では、露地で栽培される葉物野菜を中心に野菜価格安定制度を活用し、需給バランスをかんがみた計画生産と安定供給に努めています。高原レタスは、価格変動リスクに対応しながら、ブランド化、品質保持流通のためのコールドチェーンの構築、契約取引における実需者ニーズへの対応など、さまざまな取り組みを進めています。


●海外情報
中国産野菜の生産と消費および輸出の動向(さといも)
 (調査情報部)
 日本のさといもの国内供給量は、約8割を国内産が占め、残り2割の輸入品のうち9割以上を中国産が占めてます。これらは価格優位性や大きさや形の均一性などから、主に業務用を中心に広く利用されています。中国のさといも生産量は減少傾向にあり、借地料や人件費などの上昇を背景に栽培コストは上昇傾向で推移しています。そのため今後は同国の卸売価格の上昇も見込まれ、対日輸出の動向が注目されます。


●機構から
野菜ブック~野菜の魅力を品目ごとに紹介(かぼちゃ)(野菜業務部)

国産やさいの生産者と実需者を結ぶマッチングサイト"ベジマチ"(野菜振興部)


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