(株)福成農園スマート農業実証コンソーシアム中間検討会の開催
2020年10月12日
●実証課題名:次世代につなぐ水稲・白ネギを柱にした中山間地域水田複合経営モデルの実証~農業の「ユニバーサルデザイン化」・「データの見える化」を目指して~
令和2年9月24日(木)、鳥取県米子市の鳥取県西部総合事務所会議室において「㈱福成農園スマート農業実証コンソーシアム中間検討会」が開催された。
開会にあたり、鳥取県西部農業改良普及所の竺原所長から挨拶があった。
会議では、今年度の事業の実証項目ごとの進捗状況について、鳥取県農林水産部農業振興戦略監とっとり農業戦略課、鳥取県農業試験場、鳥取県園芸試験場から説明があり、質疑が行われた。
続いて、今後のスケジュールについて説明が行われ、①実演会を10月6日(火)の13時30分から(株)福成農園の実証圃で開催し、食味・収量コンバインによる収穫作業、自動操舵システムによる白ネギの土寄せ作業、アシストスーツによる米袋の運搬作業を行うこと、②10月13日(火)に開催される体系設計検討会への対応、③実証報告会を12月16日(水)に鳥取県倉吉市にある倉吉未来中心で開催することが報告された。
左 :鳥取県西部農業改良普及所の竺原所長の挨拶、隣は(株)福成農園の野口代表取締役社長
右 :検討会の様子
【実証地区の概要】
1.実証のねらい
●農業のユニバーサルデザイン化
熟練者でなくても均質な農作業・栽培管理が可能な仕組みづくりと労働改善・軽作業化等による人員確保と体制づくり
●データの見える化
収量・品質向上に欠かせない適切な管理による栽培体系づくり
2.実証農場の概要
実証面積 56.6ha(水稲43.6ha((株)福成農園36ha、(同)清水川7.6ha)、白ネギ4.5ha、小麦4.0ha、大豆4.5ha)
3.実証内容
(1)自動操舵システム (水稲、白ネギ、小麦、大豆)
(2)直進キープ田植機 (水稲)
(3)直進ガイダンスシステム (水稲、白ネギ、小麦、大豆)
(4)栽培環境データモニタリング (水稲、白ネギ、大豆)
(5)衛星画像診断 (水稲、小麦)
(6)衛星画像診断結果を活用したドローンによる可変施肥 (水稲、小麦)
(7)食味・収量コンバイン (水稲、小麦)
(8)土壌診断 (水稲、白ネギ、小麦)
(9)アシストスーツ (水稲、白ネギ)
4.達成目標
●水稲作の労働時間を14%削減
●10a当たりの収量増加:水稲10%増、白ネギ20%増、大豆60%増、小麦50%増
●経営全体における利益450万円増加
5.実施体制
○生産者 :(株)福成農園、(同)清水川
○実証代表機関:鳥取県農林水産部農業振興戦略監とっとり農業戦略課
○共同実証機関:鳥取県(西部総合事務所農林局、農業試験場、園芸試験場)、(株)中四国クボタ、南部町産業課、(一社)全国農業改良普及支援協会
※本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:水2G11、課題名:次世代につなぐ水稲・白ネギを柱にした中山間地域水田複合経営モデルの実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施されました。