米に関するマンスリーレポート(令和2年9月号)の公表
2020年09月04日
農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和2年9月号)」について取りまとめた。
●東日本を中心とした早場地帯(19道県)の作柄は、北海道及び東北はおおむね「やや良」、その他の地域は「平年並み」又は「やや不良」と見込まれる。これは、一部地域で7月の低温・日照不足等の影響が見込まれるものの、田植期以降おおむね天候に恵まれたことにより、全もみ数が一部を除き平年並み以上に確保されると見込まれるためである。
●うるち米の令和2年7月末の出荷及び販売段階における民間在庫は、対前年同月差+20万tの119万tとなっている。また、流通段階別でみると出荷段階で対前年同月差+10万t、販売段階で+9万tとなっている。
●事前契約数量は、農水省が一定規模以上の集出荷業者を対象に、「収穫前の段階において確認書等により販売数量が決定している数量」について調査。近年、主食用米の事前契約(複数年契約)の取組は、年々増加。
●令和2年産の7月末現在の事前契約数量は前年+9.9万tの90.7万tとなっている。
●令和元産米の令和2年7月の相対取引価格は、全銘柄平均で15,556円/60kgで、前月より▲86円、出回りからの年産平均価格は前年産+37円の15,725円/60kgとなった。
●米穀機構の米取引関係者の判断に関する調査(令和2年8月分)によると、主食用米の需給動向の現状判断は対前回調査比±0ポイント、見通し(向こう3カ月)判断は▲2ポイント。米価水準の現状判断は対前回調査比 ▲3ポイント、
見通し(向こう3カ月)判断は▲9ポイント。
●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和2年7月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+2.7%。このうち、家庭内での消費量は前年同月比+2.9%、中食・外食では+2.4%。
●総務省が公表している家計調査によると、令和2年6月の米の購入数量は、対前年同月比+2.1%の4.9kg、パンは▲4.0%の3.8kg、めん類は+17.7%の3.4kg。
●総務省が公表している消費者物価指数によると、令和2年7月の米類の指数は対前年同月比 +0.5%の114.5ポイント。
●総務省が公表している小売物価統計によると、令和2年7月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比▲1.7%の2,417円。コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+2.3%の2,284円。
● 令和2年7月の販売数量(前年同月比)は、小売事業者向け103%、中食・外食事業者等向け86%で販売数量は95%となり、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛要請等により家庭用の需要が一時的に高まったが、全体として
見れば、昨年から米の需要は停滞している。特に直近の4、5月では、外食向けを中心に業務用の需要の減少が大きい。 前年同月を基準にした令和2年7月の販売価格の値動きは、小売事業者向け100.6、中食・外食事業者等向け99.8。
●令和2年7月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月比▲10円(▲0.4%)、対前年同月比+54円(+2.7%)の2,061円。
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