第1回神崎町スマート農業実証プロジェクト研究会推進会議の開催
2019年06月17日
~千葉県香取地域における大規模水田輪作体系のスマート農業の実証~
5月29日に千葉県神崎町においてスマート農業実証プロジェクト研究会推進会議が開催された。
神崎町は利根川下流域に位置し全国でも早場米地帯であり、8月下旬から9月上旬にかけて水稲の早期出荷を行うため収穫、乾燥調整作業が集中する。町内には 80ha規模の大規模経営体が組織化され、大規模化と作業の省力化や低コスト生産、水稲、麦、大豆による輪作による水田のフル活用に取り組んでいる。
近年、地域の担い手不足から急速に受託面積が拡大し、現行の機械作業体系では限界があり、また次世代へつなぐためにも、当実証事業を活用して成果をあげ、他地域への普及に期待が寄せられる。
開催にあたり実証代表機関、神崎町まちづくり課金田課長、生産者代表、農事組合法人神崎東部大原代表理事からの経過報告と挨拶が行われた。
神崎町まちづくり課金田課長(左)と、農事組合法人神崎東部大原代表理事(右)
会議では主に、実証項目の内容と今後の進め方について議論が行われた。
町からは実証項目の詳細、導入機械、施設について、進行管理役の香取農業事務所改良普及課からは実証目的、目標について提案された。共同機関のNPO法人ちば農業支援ネットワークからは、調査内容の詳細が提案された。
また、農研機構中央農業研究センターからは実証目的、内容についての助言が、関東農政局からは全国及び関東の情勢、当面の日程等が提案された。
会議終了後は、(株)クボタから導入機械の展示説明があり、併せて農事組合法人神崎東部の現地実証ほ場(麦)の案内が行われた。
次回6月11日は、農業機械実演会の予定。
クボタによる導入機械の展示説明(左)と現地実証ほ場(麦)(右)
*実証面積は水稲60.8ha、小麦22.8ha、大豆22.8ha
実証課題は水稲、麦、大豆輪作体系で、水稲には直進キープ田植機、遠隔水管理、水稲・転換畑作物(麦、大豆)にはロボットトラクター、オートステア機能、マルチローター、収量コンバイン、営農管理システムを導入し実証する。
*農事組合法人神崎東部は、利根川沿岸の水田地帯を基盤後、営農組合を設立、水稲、大豆、麦による大規模稲作を実践し、地域の水田農業の先導役を担ってきた。
●コンソーシアム構成員
実証代表機関:神崎町
進行管理役 :千葉県香取農業事務所改良普及課
共同実証機関:NPO法人ちば農業支援ネットワーク、(一社)全国農業改良普及支援協会、(株)クボタ、クボタアグリサービス(株)、(株)関東甲信クボタ、かとり農業協同組合、JAちば全農、千葉県立下総高等学校
実証代表 :神崎町長職務代理者 神埼町総務課長 伊藤道雄
生産者 :農事組合法人 神崎東部大原代表理事
進行管理役 :香取農業事務所 堀田普及指導員
※本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:大C07、課題名:千葉県香取地域における大規模水田輪作体系のスマート農業実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施された。