信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム設立発表と第1回推進会議
2019年04月23日
●実証課題名「中山間地農業を支える集落営農におけるスマート農業技術を駆使した先進的水田複合経営の実証」
長野県伊那市において「スマート農業技術開発・実証プロジェクト」が始まった。
4月10日、信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム設立発表と第1回推進会議が開催された。
コンソーシアム代表機関である長野県農業試験場の丸山秀樹場長よりコンソーシアム設立に至る経過と趣旨説明があり、つづいて伊那市の白鳥孝市長、実施主体の農事組合法人「田原」の中村博組合長の挨拶、長野県農業試験場の酒井長雄部長による実証内容の説明、並びに(株)関東甲信クボタによる直進キープ田植機の実演が行われた。
午後には構成機関による各役割と日程について協議が行われた。
コンソーシアムの構成機関は以下の通りである。
●代表機関 :長野県農業試験場
●生産者 :農事組合法人田原
●共同実証機関 :県農政部農業技術課、上伊那農業改良普及センター、株式会社クボタ、クボタアグリサービス株式会社、株式会社関東甲信クボタ、国立大学法人信州大学、(国研)農研機構中央農業研究センター北陸研究拠点、(一社)全国農業改良普及支援協会、伊那市、JA上伊那
設立発表並びに推進会議において、農事組合法人「田原」中村博組合長から、中山間地を支える集落営農の抱える課題解決(高齢化、後継者育成、小規模水田・圃場分散等)のため、当実証事業を活用して次世代につなぎたい主旨の提案がされた。
当プロジェクトはスマート農業技術を体系的に導入し、そのデータ解析をもとに技術を最適化するもので、実証内容および使用機材は以下の通り。
・自動運転トラクター(SL60AHCQMAN4)と自動操舵システム
・直進アシスト田植え機(NW8S-F-GS)
・自動給水栓(WATARAS)
・水田センサー(パディウオッチ)
・ラジコン畦畔草刈り機(クボタ製ARC-500と型式未定機の2台)
・マルチロータ(MG-1SAK)
・食味・収量コンバイン(DR6130S-PFW-C)
5月7日には田植え作業を開始、5月27日には春作業の実演会(田植機、マルチローター除草剤散布、自動給水栓)を予定している。