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神保町に移転した農文協・農業書センター訪問記

2014年10月08日

 長く大手町・JAビルにあり、今年(2014年)3月末に本の街として有名な神田神保町(東京都千代田区)に移転し、リニューアルオープンした農文協(農山漁村文化協会)・農業書センターを、道県農業改良誌(※)の編集者が訪問。新しい店舗の話と農業書を取り巻く状況について、店長の荒井操氏に話をうかがった。


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左 :荒井店長 / 右 :農業書で埋め尽くされた店内


 「日本唯一の農と食の専門書店」というキャッチフレーズのとおり、ドラッグストアの3階にある新店舗には、農業と食を中心とした書籍と雑誌が約3万6000点。圧倒される。一般の書店には絶対にない品揃えで、自主出版の本(非流通本)も多く取り扱っているのも特徴のひとつ。

 「自分で出来る打ち抜き井戸の掘り方」(曽我部正美著)は、そんな自主出版本の中でも人気があり、震災を機に自分で井戸を掘ろうと思い立った人が買い求め、版を重ねている。
 また、農業各分野の月刊誌や学会誌、農業統計等、ほかではみられない品揃えだ。


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左 :荒井店長(中央)の話に耳を傾ける編集者たち。左端が谷藤スタッフ
右 :雑穀や緑肥のタネも販売している


 大手町にあった頃はJA関係者の来店が多かったが、神保町では大学関係者や研究者、企業人、本の街らしく本好きの人々、家庭菜園愛好者等に客層が変わった。
 来店者の2~3割が目的買い、あとはリアル書店で本探しをしに来ており、滞在時間はひとり約1時間というから、長い。


 変わったところでは、農業イベント見学のため来日した中国、台湾、韓国の人たちが足を伸ばして来店、本を買い求めていくという。また、周辺に多い出版社の編集者たちがお忍びでやって来て、ネタ探しの参考に購入していくこともある。学生街なので農業マンガも売れるらしい。


 新規就農者の伸びや地方への回帰、地方再生への関心、そして農業や食への関心が高まる中、読みたい本を探しに、農文協・農業書センターに足を運びませんか。(みんなの農業広場事務局)


 道県農業改良誌は、普及活動の媒体として第2次大戦後、全国の都道府県で次々に発刊された。昭和30年代に全国編集会議の体制がつくられ、昭和44年には参加県数は26。現在は全国8道県(北海道、青森、岩手、長野、茨城、熊本、宮崎、鹿児島)で発行され、農業に関するさまざまな情報が掲載されている。

リンク先:
▼北海道 「農家の友」 
▼青森県 「あおもり農業」  
▼岩手県 「農業普及」 
▼茨城県 「農業いばらき」 
▼長野県 「ながの 農業と生活」 
▼熊本県 「農業くまもと『アグリ』」
▼宮崎県 「農業と生活」
▼鹿児島県 「農業かごしま」