(名古屋大学ほか)白イチゴの糖度を可視・近赤外光で"見える化" ~果皮の色によらない選別と熟度判定の技術確立に寄与~
2024年11月20日
名古屋大学、農研機構の研究グループは、①可視-近赤外分光法および近赤外分光法により、成熟しても果皮の白いイチゴ(白イチゴ)の糖度を良好な精度で推定することを可能にした。白イチゴの可視-近赤外領域のスペクトルでは、赤いイチゴと同様に、アントシアニンとクロロフィルに由来する吸収が観察された。これらの結果は、イチゴの選別や、現場での熟度判定を効率化するシステムの開発に貢献。
本研究ではさらに、②近赤外ハイパースペクトラルイメージング法により、白イチゴの糖度分布の可視化を試みた。測定して得られた果実表面のデータから、そう果を自動識別する機械学習と画像処理を組み合わせたアルゴリズムを開発し、より正確な果実表面の糖度分布を可視化できるようになった。本研究により、果皮の色に関係なく糖度の推定と糖度分布の可視化ができるようになった。今後、ニーズに応じた品質を担保しつつ、高付加価値化に貢献するイチゴの新たな選別技術や熟度判定技術の開発が進むことが期待される。また、実用化が進むことで、日本産イチゴの輸出拡大戦略のための技術構築が期待される。
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