キバナオウギ(マメ科)
2018年10月04日
- (植物学名)Astragalus membranaceus Bunge
- (生薬名)オウギ(黄耆)
- (利用部位)根
分布、主な産地
中国東北、華北、四川省、モンゴル、朝鮮半島およびロシアに分布する多年草で、茎は直立し、栽培すると1年生で高さ80~100cm、2年生で1.5~2mまでになります。
8月下旬~9月に総状花序の黄色~淡黄色の花をつけます。
現在、日本では主に北海道で栽培生産されているが、本植物は1965年頃に韓国より導入されたものとされています。本種と同様に生薬オウギとして使われる種類に中国北部、モンゴル、ロシアに自生するナイモウオウギAstragalus mongholicus Bungeがあり、中国山西省で栽培生産された生薬が多量に輸入されています。
両種ともにゴボウのように主根が地中深く伸びるため、栽培には日当たりが良く排水良好で肥沃な耕土の深い圃場が適し、作付け前にトレンチャーなどで耕耘した畝に播種すると、分枝根の発生が少ない直根が発達した生薬が得られます。
キバナオウギ
キバナオウギの花(左)と果実(右)
医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター 客員研究員 柴田敏郎
●月刊「技術と普及」平成29年10月号(全国農業改良普及支援協会発行)から転載