サンショウ(ミカン科)
2018年10月02日
- (植物学名)Zanthoxylum piperitum De Candolle
- (生薬名)サンショウ(山椒)
- (利用部位)成熟した果皮
分布、主な産地
低山地の林内に生える高さ1.5〜3mの落葉低木で、雌雄異株、葉の基部近くの枝に対生、ときに単生する刺があります。
北海道、本州、四国、九州、朝鮮南部に分布する。栽培には刺のない種類のアサクラザンショウ(Z. piperitum De Candolle f. inerme Makino)やブドウザンショウ(学名不詳、 アサクラザンショウから派生した栽培品種)が用いられています。
ブドウザンショウは豊産性で、果皮が厚く、果実・果穂が大型でブドウの房のような形でたくさん実るため、そのように呼ばれています。刺なし種の実生苗は刺を付けるため、増殖は雌株を接ぎ木して行います。
国内の栽培は和歌山県、高知県などで行われており、2014年度における医薬品としての国内使用量は5.6tで、全量国内産です。
サンショウ(左)とサンショウの花(右)
サンショウの果実と種子
医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター 研究員 飯田 修
●月刊「技術と普及」平成29年11月号(全国農業改良普及支援協会発行)から転載