提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


ウスバサイシン(ウマノスズクサ科)

2018年09月18日

  • (植物学名)Asiasarum sieboldii F. Maekawa
  • (生薬名)サイシン(細辛)
  • (利用部位)根及び根茎

分布、主な産地

 本州及び九州、中国東北部~華中に野生。
 現在、国内におけるウスバサイシンの栽培はなく、生薬として使用されているのは同属植物のケイリンサイシンAsiasarum heterotropoides F. Maekawa var. mandshuricum F. Maekawa(原産地:中国東北部、山西、山東、河南、中国名:北細辛、遼細辛)で、遼寧省、吉林省で栽培されています。

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ウスバサイシン

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ウスバサイシンの花(左)とケイリンサイシンの花(右)

 近縁のウスゲサイシンA. heterotropoides F. Maekawa var. seoulense F. MaekawaやオクエゾサイシンA. heterotropoides F. Maekawaは、生薬としては使用できません。

効用、用途等

 生薬サイシンは特異なにおいがあり、噛むと味は辛く舌をやや麻痺させます。
 第17改正日本薬局方では、精油0.6ml/30g以上含むことが規定されています。

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提供 :薬用植物総合情報データベース

 葉、花、新芽には腎機能に障害を及ぼすアリストロキア酸を含むため、除去しなければなりません。
 鎮咳、去痰、鎮痛作用があり、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう)、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)などの漢方処方に配合されます。

執筆者
医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター 客員研究員 柴田敏郎

●月刊「技術と普及」平成29年4月号(全国農業改良普及支援協会発行)から転載