品種改良で気候変動を緩和 -求められる、農地からの温室効果ガス発生の画期的削減技術-
2017年06月05日
国立研究開発法人・国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、海外の国際農業研究機関や大学などと共同で、農業由来の深刻な温室効果ガスである一酸化二窒素の発生を抑制する力を持つ作物品種の育成に向け、研究を加速化させる必要があることを提言した。
窒素肥料は、土の中の微生物の力で、植物体が吸収利用されやすい形に変わる。しかし同時に、窒素肥料の一部はN2Oとなり、植物に利用されることなく大気中に放出されてしまう。窒素肥料の多量投入は、緑の革命において穀物の大量増産を実現した要因の一つだが、地球温暖化の原因にもなっている。JIRCASは、熱帯牧草やソルガム(モロコシ)などの農作物が、これを断ち切る物質を生産する能力を見いだした。作物の品種改良によりこの能力を導入・強化することで、農業由来の温室効果ガスの発生を抑え、窒素肥料の節約にも繋がることが期待される。
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