(株)福成農園スマート農業実証コンソーシアムで第1回スマート農業技術実演会を開催(鳥取県南部町)
2020年06月18日
鳥取県南部町で営農する(株)福成農園は、地域の担い手組織として、水稲、白ネギを柱とする中山間地域水田複合農業を展開している。近年は担い手不在で困っている町外地域へも営農地を拡大しており、ほ場移動時間の効率化や農業機械稼働率の向上など経営上の多くの課題を抱えている。そこで、スマート農業を導入してこれらの課題を解決し、データの見える化と農業のユニバーサルデザイン化を実現することを目標に、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトで、「次世代につなぐ水稲・白ネギを柱にした中山間地域水田複合経営モデルの実証」に令和2年度から取り組んでいる。
5月28日(木)、(株)福成農園(鳥取県南部町)で、令和2年度第1回スマート農業技術実演会が開催された。農業関係団体、中国四国農政局鳥取県拠点、県内農業高校、県関係機関、報道機関約50名が参加し、実演が行われた。
当日の実演内容は、(1)自動操舵システムによる白ネギ植付け用の溝堀り、(2)直進キープ田植機による田植え、(3)直進ガイダンスシステムを活用した代かきで、約2時間、参加者は熱心に説明に聞き入っていた。
左 :開会式には多くの関係者が参集
右 :白ネギ植付け用の溝掘り作業の様子
左 :直進ガイダンスシステムを活用した代かき作業の様子
右 :直進キープ田植機による田植え作業の様子
実演の様子は、NHK鳥取放送局ニュース(令和2年5月28日18:10~、20:45~「"スマート農業"の実証実験」)、山陰放送ニュース(令和2年5月28日18:15~「GPSを活用したスマート農業機械の実演会」)、山陰中央新報(令和2年5月29日付「自動で作業するトラクター―スマート農業機械実演会」、日本農業新聞(令和2年5月30日付「白ネギ自動植え溝掘り―3技術実演-GPSで農機自在に」、南部町ホームページ(令和2年5月31日掲載「南部町内でスマート農業技術の実演会が開催されました」)で紹介された。
今後の実演会は以下のとおり開催される予定となっている。
●8月3日(月) ※予備日:4日(火)
場所 (株)福成農園管理圃場
内容 ・衛星画像診断結果に基づくドローン&無人ヘリコプターでの可変施肥
・水位センサー、畑センサー、気象センサー
・白ネギ防除作業(直進ガイダンスブームスプレイヤー)
●10月6日(火) ※予備日:7日(水)
場所 (同)清水川管理圃場、(株)福成農園管理圃場
内容 ・食味収量コンバイン
・アシストスーツ
・白ネギ土寄せ作業(自動操舵システム)
※(株)福成農園スマート農業実証コンソーシアムの概要
○実証面積及び作目 56.6ha(水稲43.6ha((株)福成農園36ha、(同)清水川7.6ha)、白ネギ4.5ha、小麦4.0ha、大豆4.5ha)
○コンソーシアムの構成員
代表機関 :鳥取県農林水産部農業振興戦略監とっとり農業戦略課
生産者 :(株)福成農園、(同)清水川
共同実証機関:鳥取県西部総合事務所農林局・農林水産部農業試験場・園芸試験場、(株)中四国クボタ、南部町産業課、(一社)全国農業改良普及支援協会
※本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:水2G11、課題名:次世代につなぐ水稲・白ネギを柱にした中山間地域水田複合経営モデルの実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施されました。