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信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム 令和2年度第2回実演会を開催(長野県伊那市)

2020年11月24日

 令和2年11月6日(金)、信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアムの実証経営体である農事組合法人田原の実証農場(長野県伊那市)で、「令和2年度第2回実演会」が開催された。当日は、長野県農業関係機関をはじめ、地元の担い手農家、市町村、農協、農機メーカー等の関係者ら約100名が参加し、開催された。


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左 :「労働力不足解決のためスマート農業の加速化が必要」と開催の挨拶を述べる長野県農業技術課の小林課長
右 :「スマート農業は継続してデータを積み上げることが重要」と語る農事組合法人田原の中村組合長。


 実演会では、実証代表機関の長野県農業試験場の酒井作物部⻑による進行のもと、進行管理役の長野県農業技術課の菅澤副主任専門技術員からの実証概要の説明を受けた後、(1)自動運転トラクタと有人トラクタの1オペ協調耕起作業、(2)食味・収量コンバイン説明、(3)KSAS対応乾燥調製施設説明を行った。


(1)自動運転トラクタと有人トラクタの1オペ協調耕起作業
 中山間地の小区画ほ場における自動運転トラクタの有効利用を検討している本コンソーシアムでは、自動運転トラクタと有人トラクタの1オペ協調耕起作業を実証。自動運転トラクタがほ場内部の耕耘作業を行い、有人トラクタが枕地2工程を耕耘することで、慣行体系に比べ作業時間が削減され、効率化が図られる可能性がみられた。当日は隣接する2枚のほ場を使って、協調作業の実演が行われた。


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左 :自動運転トラクタが残した枕地2工程を耕耘する有人トラクタ(クボタSL600GS)(左)と隣接ほ場での有人監視のもと、ほ場内部の耕耘作業を行う自動運転トラクタ(クボタSL60A)(右) benri_movie1.jpg(動画を再生)
右 :オペレータを務めた農事組合法人田原の北原氏。「2台協調作業で秋起しを10ha作業したが、何のトラブルもなく順調であった」と感想を述べた


(2)食味・収量コンバイン
 本コンソーシアムでは、食味・収量センサー付きコンバインを導入し、ほ場ごとのたんぱく質含有率と収量の情報を収集。ほ場間差を正確に把握し、次年度の肥培管理に活かす実証を行っている。


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左 :食味・収量センサー付きコンバイン(クボタDR6130)の説明を受ける参加者
右 :コンバインで計測した、たんぱく質含有率と収量の情報は営農支援システム(KSAS)で簡単に把握することができる


(3)KSAS対応乾燥調製施設
 食味・収量センサー付きコンバインの情報に加え、KSAS対応乾燥調製施設の情報をKSASに伝え、管理することができる。本コンソーシアムでは、この機能を利用し、たんぱく質含有率の高低による「仕分け乾燥」を実証し、高品質米の有利販売の可能性を検討している。


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左 :今年度から稼働を開始したKSAS対応乾燥調製施設
右 :KSASでのデータ収集状況を説明する長野県農業試験場の宮原主任研究員


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左 :各乾燥機の稼働状況をKSAS上で把握できるため、あとどれくらい荷受けができるかをどこからでも確認することができる
右 :乾燥機内の状態も把握でき、異常発生時などにメール通知することも可能

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タブレット等を活用し、コンバイン収穫~トラック荷受け~乾燥機張込みまで、効率よく「仕分け乾燥」をナビゲーションできる


 実演会では、体験試乗や質疑等も活発に行われた。スマート農業を見て、触れて、聞くことにより、スマート農業への理解を深め、より身近なものと感じることのできる、有益な機会になったのではないかと思われる。


※本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:中C04、課題名:中山間地農業を支える集落営農におけるスマート農業技術を駆使した先進的水田複合経営の実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施された。


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