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GAPJAPAN2014-日本のGAPの今が分かる- 開催される

2014年8月 8日

 日本GAP協会が主催(後援:農林水産省ほか)するシンポジウム「GAPJAPAN2014」が7月31日、東京大学弥生講堂(東京都文京区)で開催された。


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 日本GAP協会理事より、「JGAPの今とこれから」と題して、GAPを巡る国内および海外の最近の状況の解説があった後、基調講演が行われた。


●基調講演
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○「日本の地理的表示保護制度」 坂 勝弘氏(農林水産省食料産業局新事業創出課長)


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○「EUの地理的表示保護制度」 中曽根佐織氏(駐日欧州連合代表部通商部調査役)


 前半は、2014年6月に国会で法案が成立したばかりの地理的表示保護制度の概要とGAPとの関連について、後半は、今なぜ地理的表示なのか、EUの地理的表示制度の概要、地理的表示のメリットについて、地理的表示保護制度が深く根付いているEUの状況を踏まえて説明があった。


●話題提供
「GFSIが農業会とGAPに与える影響」 武田泰明氏(日本GAP協会専務理事)
 GFSIとは、世界70カ国400社以上の小売業・食品メーカーが構成する、The Consumer Goods Forumのもと、2000年設立の世界最大の業界団体のひとつで、食品安全にかかわる認証制度のいわゆる格付けを行っている。この「GFSI認証スキーム」は信頼度が高い上、食品加工や農業なども対象であることから、GAPも当然対象となる。この認証の有無が今後の取引基準にも影響を与えると考えられる。すでにGlobal GAPやCANADA GAPは承認を受けており、JGAPも2017年までにGFSI認証を得る方針という。


●第4回GAP普及大賞
 応募があった14事例のうち、大賞2例、特別賞1例が選ばれた。
 講評した審査員のひとり、中嶋康博東京大学大学院教授は、「さまざまな事例が応募し、GAPの広がりを感じた。大賞の3事例は、認証取得後に何をするのかを明確にしていた点が高く評価された。JA北魚沼GAP部会は、行政と密接に連携し、農家が取り組みやすい仕組みを作った点。三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会は、地域特産のじゅんさいを地域の活性化につなげた点。山形県立上山明新館高等学校は、高校教育の中でGAPに取り組んで、6次産業化に終わらず地域への広がりをみせた点。関係者の皆様にお祝い申し上げる」と結んだ。


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【GAP普及大賞】

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○魚沼コシヒカリの産地におけるJAと行政が連携したGAP普及の取り組み
受賞者 :JA北魚沼GAP部会(新潟県)


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○国内随一のじゅんさい産地においてGAPによる高品質化を目指す取り組み
受賞者 :三種町森岳じゅんさいの里活性化協議会(秋田県)


【GAP普及大賞特別賞】

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○高校生による生産・加工・販売を通じた幅広い活動を後押しする高度なGAPへの取り組み
 受賞者 :山形県立上山明新館高等学校(山形県)


●日本GAP協会は、財団法人へ改組
 今後の活動を鑑み、日本GAP協会は2015年1月から、「財団法人日本GAP協会」に改組され、日本の標準GAPを保有する公益法人として活動する予定だ。また、「NPO法人アジアGAP総合研究所」では、農業者や流通業者がGAPを使いこなす支援を中心に活動するという。(みんなの農業広場事務局)

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