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2018年9月28日
中国東北部、ロシア沿海州、朝鮮半島に野生。
生薬の主産地は吉林省南部や黒竜江省、韓国中部の錦山です。日本には自生しませんが、江戸時代元文年代の1740年頃から日本各地で栽培が始まり、福島や島根では今日まで継続しており、その後、1846年頃に長野でも栽培が始まり今日に至っています。
オタネニンジン
オタネニンジンの花(左)と果実(右)
本種の栽培法には、直播法、1年生苗移植法および2年生苗移植法の3通りがありますが、強い日射を嫌うため、稲わらや寒冷紗による日覆が必要です。
本種の生育は緩慢で収穫までに4~6年を要します。化学肥料に弱く、与えると枯死するため、畑は作付け前に青草や植物性堆肥を多量に鋤き込み十分耕耘した後に作付けし、追肥は油粕などの有機質肥料のみを与えます。
4~6年生の根を秋に収穫し、水洗後にひげ根や細い分枝根を除去した後、そのまま乾燥したものを「生干人参」、根の周皮を削り乾燥したものを「白参」、周皮をとらずに85℃の熱湯で10分間湯通しした後、乾燥したものを「御種人参または雲州人参」、90 ~93℃の蒸気で2~4時間蒸し、65~70℃で約6時間加熱乾燥したものを「紅参」と呼びます。