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2011年12月12日
薩摩半島の最南端にある鹿児島県指宿市は、冬季の露地野菜等で約300億円の農業生産額を誇る、南の食糧基地である。
市内の経営耕地面積は約3000haであるものの、高齢化等によって担い手が不足し、耕作放棄地は160haに上り、また市内に点在している状況だ。そんな中、新規就農者や農事組合法人等の農業参入が増えつつあるため、雇用拡大や地域活性化につながるよう、耕作放棄地の有効活用が望まれるようになってきた。
そこで市役所、農業委員会、耕作放棄地対策協議会、地域振興局農政普及課が連携し、耕作放棄地再生計画を進める中で、クボタeプロジェクトの支援を受けることになった。
2011年9月21日、開聞岳を望む3カ所に分かれた対象地約160aで、再生作業が始まった。
山川地区の2カ所(716㎡と1520㎡)はそれぞれ10年と15年、開聞地区の1カ所(2153㎡)は2年間、耕作放棄されていた土地で、カヤとセイタカアワダチソウ等の雑草が繁茂、竹や小雑木が生えてしまったところもあり、地上部と根の除去作業がまず行われた。
投げ込まれたゴミも多数でてきたが、機械の力であっという間に元圃場が姿を現した。
翌22日には、耕耘・整地作業が行われた。
農地への復元作業は完了したが、耕作放棄地対策協議会では今後、夏作として緑肥作物か輪作作物の栽培、秋冬作には露地野菜の栽培を予定している。よって、天地返し、鋤き込み、有機肥料散布等の土壌改良作業と、その後の露地野菜栽培の省力・低コスト機械化作業(ソラマメ作の同時マルチ、消毒等を予定)についても引き続き、(株)南九州クボタが継続して支援することになっている。(みんなの農業広場事務局)