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信州発 “農”と言える日本人 【19】

2010年10月26日

いろいろな収穫があった農業フェスティバル

        高見澤勇太


 収穫の秋、長野県農業士会の農業フェスティバルが10月2、3日に開催された。場所は長野市のビックハット、今年も大勢のお客さんが訪れた。



 昨年に続き、農業青年たちの出店状況を野菜ソムリエの方に見ていただき、商品の陳列・接客態度・お客さんへのアピールなど、いろいろな面からご指導をいただいた。


  


●注意点としては、
○地元アピールの看板は目の高さに掲げる
 ・下においては目につかない
○美味しそうに見える陳列方法を工夫する
 ・観賞用のブドウを飾ったのはよかった
 ・テーブルの上に飲みかけのペットボトルなど、商品以外のものは置かない
○声かけの方法を考える
 ・地元の状況などを伝えるとよい
 ・売り切れの際には、次回を期待してもらうような声かけをすると次につながる


●昨年から改善された点は、
○支部でおそろいのTシャツ・エプロンを着用した
 ・統一感がでる
○テーブルクロスの色と材質を工夫した
 ・見ばえの向上
○ボップの内容がグレードアップした
 ・説明文がわかりやすく、農家の写真があるのもよかった
 

 夜は長野市の権堂町で懇親会が行われた。その場で、今回出店した支部のうち、総合評価のよかった1~3位が発表された。
 1位は下伊那支部の連覇であった。2位には下水内支部が入った。下水内支部の会員は「来年は自分達が1位になる」とリベンジを公言し、妙な闘争心が湧く、熱い懇親会になった。


 全体を通して感じたことは、プロデュース・アドバイスなどをしてくれるプロフェッショナルの重要性だ。野菜ソムリエの資格取得講座を例にすると、さまざまな分野のスペシャリストが講師に招かれる。野菜や果物の生産・流通、販売・料理と栄養・商品陳列のためのカラーコーディネーター・コミュニケーションや接客術その他、いろいろな専門知識を持った方が講師になる。

 それらをトータルで学び、一般の生活者に野菜・果物の魅力を伝え「知らないで食べる」から「知って食べる」ことを体感してもらうのが、野菜ソムリエの役割だ。


 農家に求められるものも、多種多様になっているのではないだろうか。昔の農家は畑を耕し、人々の『お腹を満たすため』に農産物を生産すればよかった。しかし、これからの農家はそれと同時に、人々の頭の中を耕し『身も心も満たすため』に、農産物の生産をして行かなくてはならないと思う。

たかみざわ ゆうた

1964年長野県生まれ 北佐久農業高校卒業後、すぐに家業である農家の後を継ぐ。長野県農業士協会会長(07・08年)、野菜ソムリエながの代表(08・09年) 、南牧村議会議員(07年~11年)。座右の銘は「ゆるく・楽しく・美しく」

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