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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【127】

2024年8月15日

レタス料理専門店「菜食酒場レタスや」


野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 新宿駅から徒歩で数分の場所にある「菜食酒場レタスや」を訪ねてきました。
 ここはその名の通り、レタス料理専門店であり、野菜好き、レタス好きには楽園のような場所です。
 店内に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは壁一面に描かれたレタスのイラスト。まるでレタス畑の中にいるような感覚に包まれ、自然と気分も高まります。

 メニューを開くと、そこには豊富なレタス料理がずらりと並びます。
 一般的に「レタス」と言えば、玉レタスを思い浮かべる方が多いでしょうが、このお店ではサニーレタス、サラダ菜、フリルレタス、ブーケレタス、ロメインレタスなど、さまざまな種類のレタスが使用されています。それぞれのレタスが持つ特性を活かした多彩な料理の数々が、このお店の最大の魅力です。


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 お料理だけでなくドリンクにも、レタスから作られた「レタス焼酎 萵苣(ちしゃ)」もありました。これはJA佐久浅間とのコラボ商品で、1本に約6個分のレタスが使用されています。「ちしゃ」とはレタスの和名で、新鮮な高原レタスを主原料に、米と米こうじで発酵させた特別な焼酎です。ほのかな甘味があり、さっぱりとした口当たりは、焼酎が得意でない私にも飲みやすいものでした。焼酎の中に一片のレタスが浮かべてあるのも、レタス専門店ならではの演出です。


 お料理は、シンプルにレタスのみずみずしさを楽しめる「レタスおひたし」や「レタスの浅漬け」。レタスの青い葉を豚肉で包み、チーズとともにこんがりと焼きあげたチーズ肉巻きレタスはボリュームたっぷり。サクサクの衣をまとったレタスの天ぷらも食感の楽しい一品です。「レタス焼売」は、小麦粉の皮の代わりにレタスを巻いて蒸しあげているので、ジューシーなお肉とレタスがよく合います。「ロメインレタスの丸ごと焼き」は、その豪快さと香ばしさがクセになる一品です。中でも一番魅力を感じたものは、「レタスのお好み焼き」。キャベツで作る一般的なお好み焼きよりもシャキシャキ感があり、ふわふわの生地との対比が絶妙でした。


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 レタスは強い個性がないため、通常はサラダの一部として使われることが多く、「とっても好き」とも「嫌い」とも、あまり語られることのない野菜です。しかし「菜食酒場レタスや」では、レタスを主役に据えたさまざまな料理を楽しむことで、レタスの新たな魅力を発見できます。

 レタスの可能性を引き出し、その多様なおいしさを体験できるこのお店は、レタス好きはもちろん、野菜料理を新たに楽しみたい方にも、ぜひ訪れてほしい一軒です。

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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