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2023年4月14日
ナバナあれこれ
すっかり春らしい季節になり、店頭には春野菜がたくさん並んでいます。ふんわりやわらかい春キャベツ、みずみずしくて辛味が穏やかな生で食べたい新タマネギ、独特の香りとほろ苦さがおいしいフキノトウやタラの芽といった山菜など。春を感じる野菜はたくさんありますが、可愛い黄色いつぼみをつけた緑鮮やかなナバナは、見た目も春らしく大好きな野菜の一つです。
ナバナといえば、アブラナ科の野菜のつぼみや花茎、若葉の部分を食べる野菜です。特に品種名の記載がないのが一般的ですが、最近はチンゲンサイのナバナ、ハクサイのナバナなど、パッケージに品種名が書かれたものも見かけるようになりました。
体験農園で野菜を育てていた頃は、収穫しそびれてしまったコマツナやハクサイをしばらく放置させてもらい、トウ立ちするの待ってナバナを楽しんでいましたが、こうして市販のさまざまなナバナを食べ比べることができるのはうれしいものです。
今回は、チンゲンサイ、のらぼう菜、プチベール、そして一般的なナバナとして販売されていたものをさっとゆでて、食感の違いや風味など食べ比べてみました。
*画像は全て左からチンゲンサイ、のらぼう菜、プチベール、一般的なナバナです。
○チンゲンサイ
茎が太くアスパラガスのような食感があり甘みがある。チンゲンサイの風味もある。
○のらぼう菜
苦みがなく食べやすい。特に茎に甘みがあり柔らかい。
○プチベール
少しエグミを感じるが、味が濃厚。咲き始めていた花のプチプチとした食感がおもしろい。
○一般的なナバナ
ほどよいほろ苦さと甘みがあり、食感もよく食べやすい。
同じナバナという名前で売っている野菜でも、甘みや苦み、香りや食感など、少しずつ違いがあります。好みのナバナを見つけてみるのもよいと思います。
ナバナはカロテン、ビタミンC、B1、B2、葉酸といったビタミンやカリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルを豊富に含む野菜です。食べ比べはゆでたもので行いましたが、カロテンなどの脂溶性のビタミンは油と一緒にとることで吸収が高まるので、炒めものや天ぷらにして食べるのもお勧めです。
選ぶ際は、葉や茎の色が鮮やかで切り口がみずみずしいと鮮度がよいです。つぼみは密集していて開く前のものがエグミがなくおいしいですが、黄色の小さな花はサラダなどのトッピングに使うと、彩りとしてアクセントになります。
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。