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2020年11月17日
初めての干柿作り
秋の味覚がうれしい季節。最近は「医者いらず」とも言われるほど健康効果がうたわれる柿を、毎日のように食べています。生の柿は食後のデザートとして、サラダや白和えの材料として楽しめる果物ですが、常温で保存していると、つい 好みの食べごろの固さを過ぎてしまうこともしばしば。
そこで、今年は初めて干柿を作ってみることにしました。
●干柿作り 風土まるごと旬を味わう手しごと講座
昨年、鳥取旅行で訪れた岡崎ファームの西条柿を使った干柿講座の案内を受け、Zoomで受講しました。
主催は、NPO法人ちんじゅの森。「時間をつなぐ・暮らしをつくる」をかかげ、食べるもの、着るもの、芸術など、さまざまな「つくる」を通して、先人の知恵を学び体感することをテーマに活動している団体です。
今回は「日本の食文化、季節の恵みを保存食にして長くおいしく楽しむ知恵を学ぶ」をテーマに、開催されました。
講座の前半は、鳥取県八頭町の岡崎ファームの岡崎昭都さんと奥さまの萌生さんが柿畑から出演し、1年を通した柿栽培の様子を伺いました。
冬、雪を掘って幼木が折れないよう救出。春の訪れ前には高圧洗浄機を使い、柿の木の皮を削る作業を行います。駆除しなければならない虫が、木の皮の下で越冬するのを防ぐためです。春になると枝の剪定。剪定した枝はチップにして、木の根元にまいて土に返します。4月中旬になると新芽が出てきますが、夜はマイナス3度と寒く、霜が降り新芽が低温やけどを起こすので、夜中の3時頃から明け方まで、柿畑で灯油を焚いて空気を温める作業を行います。6月には摘蕾作業、7月になると摘果作業を行います。夏場の雨の少ない時には、2日に1回くらい灌水作業も必要です。9月になると輝太郎柿、西条柿、花御所柿の順に、12月頃まで収穫作業が続きます。
後半は、フードコーディネーターのサゴイシオリさんによる干柿づくりとアレンジレシピ、柿の渋抜きについての講座です。
干柿作りでは、皮のむき方、ひもへのつるし方、途中のメンテナンスなど細かく説明があり、安心して柿作りに臨めました。特に、柿をつるしておく際に針金のハンガーを使うと、雨が降った時に家の中に取り込むことができるという技は、よいアイデアだと感心しました。実際、干している間に一度雨降りの日があったので、家の中に避難させることができました。
●干柿作り
①ヘタを取り、皮をむく。
②ひもに取り付ける。
③沸騰したお湯に10秒漬ける。(殺菌)
④日当たりがよく、風通しのよいところにつるす。
⑤1週間経ったら軽くもむ。(水分が抜けやすくなり、渋も抜ける。)
⑥2週間から3週間干して、好みの固さになったらでき上がり。
*気温が高い日が続いていたので、3日目に牛乳パックに入れた焼酎に浸し、アルコール消毒を行いました。
柿の渋であるタンニンは、「湯抜き」と言われるお湯につける方法やアルコール度数の高い焼酎などを吸収させる方法、ドライアイスを充満させる方法でも抜くことができるとのこと。
岡崎ファームでも、渋柿である西条柿をドライアイスと一緒に梱包して発送し、到着する頃には渋が抜けて甘柿として食べられるものも用意があります、とのことでした。
講座では、アレンジレシピとして、干柿入りの蒸しパンや干柿の天ぷらを紹介していました。どちらも簡単にできる料理なので、ぜひ試してみたいと思います。
わが家では、クリームチーズと合わせてみましたが、ワインやビールのおつまみにおすすめの一品になりました。
【干柿とくるみとクリームチーズのディップ】
【材料】
干柿 1個
くるみ 適量
クリームチーズ 100g
【作り方】
①干柿の種を除き、粗く刻む。クルミも粗く刻む。
②室温に戻してやわらくしたクリームチーズに混ぜる。
*バゲットに添えて
【クリームチーズ入りの干柿】
【材料】
干柿 1個
クリームチーズ 適量
【作り方】
①干柿は、縦に切り込みを入れて開き、種を除く。
②クリームチーズをのせて元の形にもどし、ラップで包み形を整え、冷蔵庫で冷やし固める。
干柿は冷凍保存が可能とのことなので、しばらく干柿料理を楽しみたいと思います。
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。