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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【28】

2016年4月18日

「体験農園」今年度も始まりました!    

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 新年度がスタートし、今年度の体験農園がスタートしました。今年で5期目となり、畑ライフがすっかり生活の一部になりました。今年は、より家に近い農園に転園することにしたので、再び、畑1年生の気分で心機一転、覚えることが多くなりそうです。


◎第1回目:4月2日
 こちらの農園は大きな農園のため、作業前の種や苗の仕分けも一仕事です。列ごとに班が編成され、それぞれの班員の苗や資材を用意します。種の数を数える人、敷地内のハウスから苗を抜いてくる人、道具を用意する人、ベテラン会員の皆さんの連携は圧巻です。


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仕分けされた苗


 準備が済むと、椅子を並べた教室のようなハウスで、その日の作業の講義があります。この日は、サトイモ・ジャガイモ・九条ネギ・ハクサイ・キャベツの植え付けとコマツナの種まき。株間の距離や種のまき方、初心者に向けて、ジャガイモの切り方などもていねいな説明があります。「ジャガイモはね、ここがへこんでいるでしょ。ツルが付いていたところ。この反対側にたくさん芽が出ているよね。だから、この方向に切るんだよ。上下に切り落としちゃダメ」と。園主の吉野さんは、作業の仕方について「なぜ、そうするのか」を話してくれるので、とても理解がしやすいのです。


 実際に畑に出て植え付けを始めるも、作付表とにらめっこ。春夏野菜だけで数えきれないほどの野菜を育てるので、区画割が細かくて種まきまでに一苦労です。
無事にその日の植え付け・種まきを終えたときには、すっかりお昼を過ぎていました。


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作付表とにらめっこ


◎第2回目:4月9日
 この日も、種の仕分けからスタートです。この日は春菊・ホウレン草・ダイコン・トウモロコシの種まきでした。トウモロコシの大きな種はいいのですが、春菊の小さな種となると仕分けが大変! 初めて見る春菊の種はとても小さく、風が吹いたら飛んでしまいそう。こんな小さな種から45日後にはおいしい春菊が育つなんて! 植物ってつくづくすごいなぁ、と感じてしまいます。


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仕分けられた種


 畑では「トウモロコシ」の種のまき方と、トンネルを作ってビニールをかける方法などの説明を受けます。 以前も同じような作業をしたことはありますが、農園によって資材や方法が少しずつ違うので、勉強になります。

 一週間前にまいたコマツナは、かわいい芽を出していました。1カ月ほどで食べられるはず。時間差で収穫できるよう、芽の出た横に、続きも種まき。来週には大きさの違うコマツナが見られることでしょう。
 これからしばらく、春夏野菜の準備が続きます。


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かわいい芽の出たコマツナ

 
●体験農園
 私の住む小平市(東京都)には、市民が野菜作りを体験できる「体験農園」があります。自由に野菜作りを行う一般的な家庭菜園とは異なり、農家が開設し、農園主に本格的な野菜作りを指導してもらえるため、良質な野菜が収穫できます。種や苗、肥料、農機具などは農園主が用意してくれるので、ほぼ手ぶらで出かけるだけで、種まきから収穫まで手軽に体験できます。収穫時期には、少人数の家族では食べきれないほどのとれたて新鮮野菜が楽しめます。

 

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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