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キャベツ栽培の作業体系

2008年4月16日

(2019年5月改訂) 

経営的な視点

●野菜の中ではバレイショに次いで栽培面積が大きい品目。寒玉系の品種は、青果用はもちろん、加工・業務用でも需要が大きい。春系キャベツは旬の野菜としての需要が高い。

作型

●北海道、東北、北陸、高冷地帯は夏秋収穫。
●西南暖地等(関東~九州)は冬春収穫。

圃場準備

●土壌pH6.0~6.5になるよう苦土石灰などで調整します。
●堆きゅう肥は、定植1~2カ月前までに施用します。
●排水が悪い圃場で栽培を行う場合は、圃場周辺に排水溝(明渠)を設置し、耕盤があれば、プラソイラ、サブソイラなどで、心土破砕します。
●畑利用の場合は、傾斜均平を行います。
●水田利用の場合は額縁明渠の設置と耕盤破砕をし、高畦で栽培します。重粘土地帯では、カットドレーン(穿孔暗渠機)の使用が効果的です。

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左 :溝掘り機による額縁明渠 / 右 :サブソイラ(弾丸)による耕盤破砕

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パラソイラ(左)とカットドレーンmini(右)による耕盤破砕

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 :プラソイラ /  :ブロードキャスターによる石灰散布
(提供 兵庫県神戸農業改良普及センター) 

育苗

●128穴のセルトレイを使用し、培養土を詰めて1穴1粒播種します。覆土後灌水し、パイプや木などを下に敷くか、ベンチなど利用して、地面との間に空間を作ります。
●晴天日は1日2~3回、曇天日は1回を目安に灌水します。
●育苗ハウスは風通りをよくし、高温期には育苗ハウス外部(上部)に遮光機能のある被覆資材等を使用するなどして、なるべく温度を下げることが必要です。
●西南暖地等はもっとも暑い時期となるため、熱線カットフィルム等を使用するとよいでしょう。
●定植2~3日前には外に出し、外気に苗を慣れさせるようにします(馴化)。

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熱線カットフィルムを用いた育苗ハウスの例

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キャベツ苗 (:兵庫県神戸農業改良普及センター提供) 

基肥施用、定植準備

●定植1週間前までに基肥を施用します。
●畦内施肥により減肥が可能です。また、肥効調節型肥料を使用すれば、追肥を省略できます。セル成型苗の培養土に肥効調節型肥料を施用すれば、基肥を省略できます。 
●耕起して砕土を十分行い、定植後の活着を安定させます。
●畑地では1条1畦が標準です。水田ではなるべく2条1畦で、30~35cmの高畦とします。

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 :ロータリ2畦(3畦)成形機 (耕起・うね立て同時)/
 :ハーフクローラ型トラクタ+フロント施肥機+超砕土成形ロータリ (提供 佐賀県農業技術防除センター・佐城農業改良普及センター) 

定植

●セル成型苗は根鉢が形成される3~3.5葉期に定植します。第1本葉基部が埋まる程度に植え付けます。
●条間60cm、株間35~40cmに定植します。

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 :野菜全自動移植機ベジータ(SKP101_MPC_)
 :野菜移植機ベジータキッド(KP100E-60LX(120WLLX))


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 :汎用野菜半自動移植機(KP-201CR)
 :定植期苗


【汎用性の高い葉菜類移植機】
1)歩行1条移植機、乗用2条移植機とも移植精度が高い。
2)乗用2条移植機は、2人が椅子に腰掛けて作業するため作業者の労働負荷が低く、長時間の作業可能。
3)乗用2条移植機は、高齢者の使用が可能なため、集落営農組織への導入可能。

管理作業

【除草剤処理】
●雑草の発生が多い畑では、定植前後雑草が発生する前に除草剤を土壌散布します。

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キューホー除草機用サンソワー

【中耕・土寄せ】
●セル成型苗では、定植直後に培土をして畦の肩部を盛り上げれば活着が促進されます。(風よけになります)
●定植1カ月後と、通路が葉でふさがる前の結球開始期に追肥し、中耕・培土をします。
●結球期に溝を深く切る培土をすると、生育を抑制し、黒腐病の発生を助長します。

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 :乗用管理機による中耕培土 (提供 兵庫県神戸農業改良普及センター)/
 :ロータリカルチ

防除

●萎黄病発生畑では抵抗性品種を使用し、ネコブ病発生畑では定植前に殺菌剤を土壌施用します。
●べと病、菌核病、黒腐病、コナガ、ヨトウムシ類を防除します。
●コナガの防除薬剤は、作用性の異なる薬剤をローテーション散布します。

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 :ブームスプレーヤ (提供 佐賀県農業技術防除センター・佐城農業改良普及センター)/
 :セット動噴

収穫・調製

●球が硬くしまってきたものから収穫します。収穫が遅れると裂球するので、注意が必要です。 
●高温期は品温が上昇する前に収穫を済ませ、予冷をして出荷します。

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キャベツ収穫機(KHC1400

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 :低床式多目的農用運搬車運ぼうや  /  :トラクタとリアリフト(RL502)

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 :追従型運搬車 / :手押し台車  (提供 兵庫県神戸農業改良普及センター)


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