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長ネギ栽培の作業体系

2008年3月10日

(2019年9月改訂) 

経営的な視点

●堅調な需要が見込める品目。
●近年農研機構によって免疫活性化作用を見出されており(※)、水田利用でも十分経済的栽培が可能です。

上田ら「ネギ属由来の成分を含む免疫賦活剤、免疫賦活剤の製造方法、食品組成物、及び免疫賦活方法」特願2012-506761

作型

●寒冷地 :冬まき~夏~晩秋どり
●一般地 :春~秋まき~春どり

圃場準備

「排水性改良」 
●深い耕土、肥沃で保水・排水性が良好な圃場を選定します。
●耕盤がある圃場では、サブソイラやプラソイラ等で耕盤破砕します。
●ゲリラ豪雨対策として、額物明渠を強く推奨します。
●畑地であれば、パラソイラで全面耕盤破砕をおこないます。
●水田利用で田畑を順に作付する場合や干拓地で地下から塩水が上がってくる場合は、耕盤を割らずにやや畦幅を広くし、土を確保する形で高畦栽培とします。

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トラクタ+プラソイラ

「土壌改良・砕土」
●圃場に応じた良質堆肥、石灰分、リン酸分を施用します。
●酸性を嫌い、リン酸の施用効果が高いです。

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左から上から トラクタ+サブソイラ / マニアスプレッダ

播種

(機械:ポットシーダー、播種機など)

「チェーンポット育苗」
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●「CP303」(264穴)のチェーンポットを使用します(10a当たり約70冊程度)。水稲育苗箱にクラパピーを敷きます。
●コート種子を1穴に2、3粒播種します。

 「セル成型育苗」
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●「POT220」(220穴)のセルトレイを使用します(10a当たり約55トレイ程度)。
●コート種子を1穴に3粒播種します。

「共通」
●床土は市販培土で保水性の良いものを使用します。450~500L必要です。
●覆土は3mm程度でよく、覆土後は鎮圧・かん水します。不織布等でべたがけした上から、かん水します。 
 POT:セル成型苗
 CP:チェーンポット苗 (ひっぱりくん用)
 (BP):チェーンポット苗 

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【播種作業のポイント】
●培土はやや固めに詰めます。外側の土の量が少なくなりがちなので注意します。
●播種後、3mm程度覆土します。覆土後は鎮圧・かん水します。不織布等でべたがけした上から、セルトレイやポットの底面からしみ出る程度にかん水します。
●かん水後は床土の乾燥を防ぐため、シルバーポリトウ等で覆い、発芽まで乾燥させないようにします。

定植準備

「植付溝掘り」
(使用機械:小規模:歩行型管理機FTN7(6.2PS)、中・大規模:移植床畝成型機TL-2(2条))

●畝幅100~110cm
●溝幅15~25cm
●深さ15~20cm

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左から上から 作畦・施肥作 / 額縁明きょ掘り / 歩行型管理機(ニューベジマスターRVミニマックスロータ30

「基肥施用」
●追肥体系の場合、基肥は植付溝掘り前に全面散布し、ロータリ耕をします。
●全量基肥体系の場合、植付溝掘り後に、植え溝の底に全量施肥します。緩効性肥料を利用すると、追肥体系の窒素全量と比較して、2~3割減肥が可能です。
●火山灰土では植付け時に、リン酸肥料を混入させた堆肥を条まきしておくことも効果的です。

【定植準備作業のポイント(注意点)】
機械移植は特に、溝底の砕土率が植え付け精度・能率に影響するので、耕起・砕土は十分に行います。

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育苗管理

●根鉢形成をよくするため、セルトレイは育苗ベンチに置きます。

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●発芽まで20℃に保ちます。発芽したらベタガケ資材を除去し、15~20℃に保ちます。
●かん水は朝に行い、育苗後半はかん水量を控えめにします。定植前日は十分かん水します。
●育苗日数はおおよそ60日前後です。

植付け

「定植苗の大きさの目安」
●草丈15cm、葉数2~3枚、太さ1.5~2mm。
●根鉢が十分形成されていること。 

「株間」
●ひっぱりくんの場合、株間は5cmとします。
●全自動移植機の場合、株間は8cmとしますが、1穴2粒播きの場合は、株間5cmとします。

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左から上から チェーンポット専用簡易移植機 ひっぱりくん / 全自動移植機

定植後の管理

「追肥」
●追肥体系の場合、追肥の第1回目は定植後30日頃に、第2回目はその20日後、第3回目はさらに20日後に行います。

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歩行用管理機ベジマスター

「培土(土寄せ)」 
●培土、土寄せの目安:
定植後、ねぎが8~10mm程度になったら除草を兼ねて若干埋め戻します。その20日後頃に、畝が平らになるようにします。その後は25日前後の間隔で行い、最後の土寄せは収穫30日前頃に行います。
●土寄せは、分岐点から1cmほど下まで行いますが、最後の土寄せだけは、分岐点の5cm位上まで行います。

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中耕ロータリー

防除 

●べと病、さび病、黒斑病、ネギコガ等の発生に注意し、予防を主体に計画的に防除します。
●茎葉に薬剤が付着しにくいので、浸達性のよい展着剤を使用します。

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左から上から ブームスプレイヤー / 自走ラジコン動噴

収穫・調製

「収穫」
●軟白長や太りをみて、出荷基準に達したら収穫します。

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管理機+掘取り機

【その他の収穫機の特徴】

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○自走式収穫機(HG-100K)(ソフィ)
 作業姿勢が楽で、葉折れがありません。作業時間は特段短縮とはなりませんが、軽労化評価が高く、経営規模が大きい農家で導入されてきています。

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○アタッチ式収穫機(NK1)
 作業姿勢が楽で、葉折れがありません。自走式収穫機の3分の1の価格で、中規模農家で普及性があります。

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○収穫キャリア(DN300)
 座りながら楽に作業ができ、ねぎに土が付いたり、汚れる心配がありません。比較的安価なので、小規模農家で普及性があります。

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左 :小型クローラ運搬車(K-BP43MFDA)
右 :歩行・乗用兼用クローラ運搬車(BE813-MCTDP



「調製」
●生葉3枚程度付け、皮むき機を利用して調製し、出荷規格に従い箱詰めします。

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調製作業(皮むき) / 調製機(MB-1D-2)

(※画像をクリックすると大きく表示されます)

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