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家庭菜園編/農作業便利帖

苗づくり

(2022年 1月 苗づくり動画掲載)
(2021年11月 改訂)

大切な苗づくり

●苗づくりの一番の目的は、外部環境の影響を受けやすい発芽から幼苗期を適切な生育環境下において育てることです。
●野菜栽培では、「苗半作」(※)というように、苗の良し悪しが植付け後の生育に影響します。
●果菜類(実を取る作物)では、育苗期間中に花のもとができ始める(花芽分化)大切な時期です。
苗半作:苗の出来が、作物の出来の半分以上を決めてしまうこと

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定植期のセル成型キャベツ苗

良い苗の条件

<果菜類>
●適当な節位に、充実した花芽ができている。
●花芽が順調に生育し、適当な数が確保されている。

<葉茎菜類>
●花芽ができていない。
●老化、徒長をしていない。




苗づくりの実際

苗づくりでは、寒い時期には育苗機器を、また、暑い時期には遮断・被覆資材を使用するなど、きめこまかに面倒を見ることが大切です。

(1)容器 
●ポリポット、うすいプラスチック製の連結ポットやセルトレイなど、多種類の資材が市販されています。
●育てる苗の本数によって、使用する容器を選びます。
 ▼詳しくは、「そろえておきたい道具と資材」

(2)育苗培土 
●市販の育苗用培土を使用すると、手間がなく安心です。肥料成分があらかじめ含まれ、病害虫や雑草種子混入の心配がありません。
●自分で調合することもできます。
 ▼詳しくは、「土づくり」

(3)連結ポットでの露地用の苗づくり


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●毎日苗をよく観察します。
●真夏に育てるキャベツやブロッコリーなどの苗は、にわか雨や夕立などに当たらないよう、屋根のあるところに移動します。
●野菜には、それぞれ植付け適期があり、あとの生育に影響します。以下の表を参考に、植付けを行いましょう。
●果菜類のナス、トマト、キュウリの場合は、本葉1~2枚で9~12cm径のポリポットに移植します。オクラは移植耐性が弱いため、発芽間もない苗を植えます。

 植付け適期の苗令 
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(4)セルトレイ、またはプラグトレイでの葉茎菜類の育苗
「育苗容器」
●育苗トレイは逆円錐~角錐の小さなプラスチック容器が連結して、ハチの巣状に並んでいます。
●コンパクトで均一な苗の大量生産に適した育苗法で、密植栽培のチンゲンサイ、ミズナ、ホウレンソウなどの軟弱葉物の育苗にも利用されています。
●育苗された苗はセル苗、プラグ苗と言われています。(両苗ともに、英語では「plug transplant」)
●手植えの場合は、人さし指で穴を開けたところに差し込むように植付けます。

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夏季のセルトレイ育苗

「セル成型苗用育苗トレイ」128・200セルの統一規格
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●一般に市販されているトレイの素材はポリスチレン、硬質ポリエチレンですが両方とも薄く、重さに耐えられないので受け皿(アンダートレイ)が必要です。
●上記統一規格のセルトレイはポリスチレン製で、サイズは水稲育苗用箱を受け皿とします。当初、機械植え用に考案されましたが手植えでも広く利用されています。
●硬質ポリエチレンのプラグレイは海外で考案されたもので外枠が約545mm×280mmと、ひとまわり小さくなっています。

「育苗培土」
●セル育苗に適した市販の培土を使用します。
●高温期の育苗では軟弱徒長を防ぐためチッソ分の少ない培土にします。
●ネギの場合は育苗期間が長く、吸肥力も強いのでチッソ、リン酸などが多く含まれています。

「育苗の手順」
①水稲育苗用箱にセルトレイをセットしたものをシート上に置く。
②育苗培土を各セルに詰めて、圧縮する。
③水を溜めた底面吸水用トレーに土を詰めたトレイを3~4分間浸す。
(ジョウロで上から灌水する場合は、トレイの底から水がしみ出るまで行う)
④播き穴をつけ、タネを播き、覆土し、軽く灌水する。
⑤発芽直前までは乾燥防止に新聞紙をかけ、発芽適温に近い場所に置く。
⑥発芽初期に日当たりのよい場所に育苗トレイを移動し、地面から浮かせた状態にする。
⑦天気やセル面の乾き具合、苗の状況を見て灌水する。
(真夏の高温期には1日に2~3回の灌水)
⑧最初の間引きの際に、欠株となったセルに補植する。
⑨一定の大きさ(本葉2~3枚)になったら底面吸水用トレーに浸し、吸水した苗を植付ける。
(セル容器から苗を抜く時に、培土が崩れない状態になったら植付けができます)







(5)低温期の苗づくり
●春植え作物の苗づくりを自分でする場合、寒い時期にタネをまくことになります。
●市販の家庭用育苗機器を利用すると、便利です。

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家庭用育苗機器
 :愛菜花 /  :菜友器ドームセット サーモ付き (提供 :タキイ種苗(株))


●育苗機器は電気ヒーター式で、コンセントを差し込むと、地温に合わせてスイッチが入ったり切れたりします。
●育苗中は、日中天気が良ければ日光に当てるなど、こまめに面倒をみます。
●土が乾いたら、水をかけます。 

●育苗容器のサイズに合わせて、セルトレイを切断して使用することもできます。
●培土には、市販の育苗培土(たねまき培土が最適)の使用がお勧めです。

【参考情報】
大量セル苗生産機器と移植機について

セル成型苗づくりの関連資材
全自動野菜移植機

◆家庭菜園に関する、その他の情報はこちらから

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