「みどりの食料システム戦略」技術カタログ紹介:園芸施設への微小害虫の侵入を抑制する新防虫ネットのご紹介
2022.12.26
農林水産省は、令和3年5月に食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」を策定し、その実現に向けて令和4年7月に「みどりの食料システム法」を施行しました。この法律に基づき、環境負荷の低減に取り組む農業者や関連事業者の計画を認定し、税制・融資等の支援措置を行っています。
本技術カタログ紹介では、環境負荷の低減に取り組む農業者の皆様に役立つ技術を毎月ご紹介していきます!
今回ご紹介するのは、「園芸施設への微小害虫の侵入を抑制する新防虫ネット」です。
園芸施設の高温を抑制するための換気窓には、作物被害を引き起こすコナジラミ類やアザミウマ類の侵入を防ぐため、目合い0.4mm以下の防虫ネットを張ることが推奨されています。しかし、ネットの目合いが小さくなると通気性が悪くなります。
そこで、防虫ネットの織糸に薬剤を練りこんだ目合いの広い(0.75mm)防虫ネットが開発されました。糸の表面に滲み出た薬剤を虫が感知し、防虫ネットに虫が留まり続けることを防ぎます。なお、滲み出る薬剤は極微量であるため、微小害虫、訪花昆虫、天敵昆虫が防虫ネットに触れても殺虫するような効果はありません。そのため、園芸施設への病害虫の侵入を完全に防ぐことはできませんので、従来の防虫ネットと同じように農薬による防除が必要ですが、農薬の使用回数を減らすことが期待されます。
また、従来よりも織糸が細いため、目合い0.75mmでありながら目合い1.0mmの防虫ネットと同等の通気性を有しています。
みどりの食料システム戦略」技術カタログは、11月8日に「Ver.2.0」へ更新しました。Ver.2.0では、これまで公開していた近年開発された技術(167件)に、近い将来利用可能となる開発中の技術(81件)を追加しています。
情報元
農林水産省
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この記事は、農林水産省政策情報APIを利用して取得した情報をもとに作成していますが
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