イネ栽培を中心に、小田農場(新潟市南区)の日常や地域の 出来事をお伝えします。

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◆2008年7月

1回目の穂肥を施用

2008.07.22

 6月中旬以降は好天続きで、梅雨時期の新潟市の降雨量は、平年の43%となっています。
 一雨欲しいような日が続いたまま、7月19日に梅雨があけました。


 7月20日のコシヒカリの生育調査結果は、草丈79cm、茎数452本/㎡、葉数12.5L、葉色(SPAD)39.7となっています。
 田植えが5月の連休の後半であったため、直後の低温の影響がやや残り、稲の生育が平年に比べ、3日程度後ずれしています。出穂期は、8月8日と予想されています。

7月21日の稲の生育状況  まず、幼穂長を調べます。2cmになっていました
写真左 :7月21日の稲の生育状況 / 右 :まず、幼穂長を調べます。2cmになっていました

 
 コシヒカリの1回目の穂肥は、出穂18日前(幼穂長0.5~1.0cm)を目安に施用します。小田農場では、7月19日と7月21日に1回目の穂肥を施用しました。


 新潟農業普及指導センターの指導により、適正な籾数を確保し、登熟向上を図るため、2回目重視の穂肥の対応をしています。生育の後ずれから、穂揃いが悪化することが考えられるため、1回目の穂肥は遅め、施肥量は7割程度に抑え、控えめにしています。


特別栽培米コシヒカリに施用した「JA新潟みらいα有機S046特号」   穂肥を背負式動噴に入れる
写真左 :特別栽培米コシヒカリに施用した「JA新潟みらいα有機S046特号」 / 右 :穂肥を背負式動噴に入れる


ほ場のあぜを歩いて(一度穂肥を補充して)  反対側のあぜから帰ってくる。(40aのほ場で約30分かかる)
写真左 :ほ場のあぜを歩いて(一度穂肥を補充して) / 右 :反対側のあぜから帰ってくる。(40aのほ場で約30分かかる)


 施用後は、肥効を安定させるため、堪水しています。

 2回目の穂肥は、出穂の10日前が目安となりますので、7月29日ころの予定です。生育状況や葉色の推移を見ながら、時期と量を判断します。

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1等米になる水稲栽培指導会を開催

2008.07.12

 7月11日(金)、JA新潟みらいとしろね稲作部会の主催で、これからの穂肥・水管理に向け「1等米になる水稲栽培指導会」を開催しました。

巡回指導の様子


 現地指導には、しろね稲作部会員約30人が参加し、根岸地区、臼井地区、小林地区、庄瀬地区で5カ所の生育基準圃と、4カ所の基肥減肥実証圃を巡回。JAの担当者から、施肥や農薬散布等のデータ説明を受けて、生育状況を確認しました。

 臼井地区のこしいぶきの生育基準圃では、1cmの幼穂の形成が確認されました。
 写真 右:巡回指導の様子 


 続いて、約80人が参加して、JA本店のドリームホールで全体指導会を開催。

「バイヤーから白根地区産米を選んでもらえるよう、品質向上に取り組んでいこう。」と部会長である私や、JA新潟みらいの吉沢勝美営農販売部長が、米を巡る情勢を含めてあいさつしました。

 その後、新潟地域振興局の東正人主査普及指導員の、「格落ちさせない!今後の管理のポイント!」と題した講演がありました。


 東普及指導員は、

「白根地区の品質が低下した主な原因は、出穂後の過高温や水不足(乾かしすぎ)による「乳心白粒」の発生と、後期栄養不足による「除青未熟」の発生にある」とし、
「従来の籾数確保を優先する栽培管理を改め、登熟を重視して「千粒重」を高める栽培管理に心掛ける」。

全体指導会でのあいさつ 隣はJA新潟みらいの吉沢営農販売部長  講演をする東さん
写真左 :全体指導会でのあいさつ 隣はJA新潟みらいの吉沢営農販売部長 / 右 :講演をする東さん


 具体的な対応として、
「1回目よりも2回目を重視した穂肥を施用すること」「乾田化に対応した乾かし過ぎない水管理」が必要である。」と呼びかけました。

さらに、
「皆さんが実践すれば必ず品質は向上する。そうすれば、白根地区を含む新潟地域の1等米比率が県内一になるのも夢ではない。」と結びました。

 この講演を受け、しろね稲作部会として750人の部会員全員に働きかけ、品質向上を図っていくことを確認しました。


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