普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
   普及指導員とは・・・こちら

RSS

大分県
塩崎洋一

中山間地の田舎でも・・・・

2023.03. 2

 この日の巡回は、管内でも特に中山間地域になるところです。「特に」と言っていますが、どこもかしこもそんなところですが。


blog_shiosaki169-1.jpg
山の奥、ここよりも他にまだまだ奥地に、もっと多くの牛さんが並ぶところがあるのです


 そうした場所にあるいくつかの農家さんを訪れるうちに、あることに気づかされました。
 こんな田舎でも、2反か3反の土地があれば、肉用牛経営なら「やっぱりこうなるなあ」ということです。それは、10a当たりの売上で、当然ながら農業経営で生活する経営効率とも言えるかもしれません。


 仮に、30aの土地で牛を飼うなら、自給飼料作付けは別にしても、おおよそ50頭規模は可能です。堆肥舎や防疫対応を考慮してもできると思いますが、いかがでしょうか。
 この場合、近年の相場であれば、年間の売上は3,000万円を期待できます。もちろん、産地によってはそれ以上でしょう。10a当たりでは1,000万円です。所得率が2割でも年間600万円です。


 もちろん、牛さんを飼うので、他業種にはな無い拘束性はありますが、そこはやり方次第です。
 加えて遊休地の放牧活用などなど、中山間地域が故に一般的には負の財産的イメージのものが、やり方次第で充分に使えます。
 マイナス面が大きなデメリットと思える要因・要素も、見方や価値観が変われば、その絶対値は、ひっくり返って大きなプラスのメリットになります。
 「-10」より「-100」が、ひっくり返れば「+10」より「+100」となります。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

大分県
塩崎洋一

久々の環境改善①

2023.02.27

 昭和の風景は、ここにもありました。
 後継者として亡き親父さんの牛舎を引き継ぎ、ご夫婦で頑張っています。
 肉用牛で親牛が50頭規模。ですが、やっぱり便利が悪い、作業性が悪いのです。


 担当のK普及員が「塩崎さん、管内であの農家を飛び立たせなければ、誰が生き残るんですか!」と気合いを込めて訴えてきました。
「なら、とにかく行くぞ」と、ある日、現場に行きました。


 屋根に降った雨が、崖から全部牛舎に流れ込むとのこと。「和牛が水牛になるんです」との話に、ため息でした。


blog_shiosaki165-1.jpg
古い雨樋は崩れ去り、この屋根すべての雨水が、崖との隙間から全部牛舎の中へ流入。和牛が水牛になるとは、このことでした。築何十年のスレート屋根です。壊れやすいし、しかも、積もった落ち葉が樋を詰まらせる


 経営移転を計画中ですが、まだ1年はここで牛を飼わねばならない。
 「カネをかけずに、やるかえ」ということで、管内の酪農家から空の消毒薬容器を頂いて、特大の雨樋を作りました。


blog_shiosaki165-2.jpg
この屋根の一番奥は、4mくらい先端が斜めになっていて、樋を真っ直ぐ通せなかったので、そこだけ別付けして、手前の雨樋の下をパイプで排水です


blog_shiosaki165-3.jpg
消毒用のポリタンクをカットして、繋ぎながら樋にしましたが、水勾配の関係で、下がった手前は放物線を描いた雨水が樋の中に落ちない。そこで、在庫の波板を差し込みました。水の流れが3つになる、○○スイッチみたいな工夫でした


blog_shiosaki165-4.jpg
築何十年のスレートの屋根、私が「華麗なる舞」で掃除しました。どうすれば、割れずにできるのか・・・・。秘密です

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

島根県
長妻武宏

島根県西部家畜市場で初セリ

2023.01.23

 令和5年の島根県の子牛市が、益田市にある西部家畜市場から始まりました。


blog_nagatsuma73_1.jpg


 5年間隔で開催される、昨年10月の和牛のオリンピック「第12回全国和牛能力共進会」(鹿児島県で開催)では、肉の味部門の最高賞である特別賞を受賞するなど、3部門ある肉牛の部で6区1位、7区2位、8区2位と好成績だっこともあり、高値を期待するところです。
 が、子牛を購入する肥育農家のことを考えると、高くならないようにとも思います。


blog_nagatsuma73_3.jpg  blog_nagatsuma73_2.jpg


 飼料の値上がりが続いているので、自給飼料の生産性向上や牛糞堆肥の有利販売などを農家と一緒に考えています。となると、今度は耕種農家の肥料高騰が...などと考える、今日この頃です。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

大分県
塩崎洋一

昭和の風景(2)

2022.12.26

 この日は、普及員Oさんの繁殖関係の巡回に同行しました。
 初めて行くところでしたが、正直、言葉に詰まりました。「ここで飼っているのか・・・・」と。
 ご本人は勤めもあるので、お父さんが飼っていたのを引き継ぎ、そのままやっているとのこと。まもなく勤めは引退するので、立て直す計画はあるそうですが、それにしても・・・と思った次第。
 広さがあって、牛が雨に濡れなければ、たしかに、そうストレスにはなりません。が、作業するヒトが大変ではないかと、つくづく思うのです。


blog_shiosaki164-1.jpg
右端がO普及員さん。今年4月に異動で来たのですが、彼女も驚いていた様子


 売る子牛の相場からすれば、施設にお金がかかっていなければ、それはそれで良いと思いますが、がんばるなあと、重ね重ね思った次第です。
 こちらに限らず、親の代から引き継いでがんばっているところは、そのままの環境で続けている方が多い。背景には、勤めに出ているとか、他の部門が経営の柱になっているとか、牛さんを主体にして生計を立てていくわけではない、という理由が見え隠れします。


 管内を巡回しながら、ある時から思い始めたのは、「昭和の風景が多い」ということです(誤解を恐れずに言うと「昔のままの飼い方」が多い)。こうした環境が原因だと断定はしません。ですが、管内の子牛価格が全体的に安いのは、生まれた後の飼養管理が大きな要因であることは間違いないと思うのです。そうすると、飼養管理作業のリスクは・・・と繋がるのです。


blog_shiosaki164-2.jpg
牛舎は見ての通りですが、飼槽は文句なし。粗飼料を充分に食べれます。。。。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

大分県
塩崎洋一

昭和の風景(1)

2022.12.23

 昭和63年、新採用されて配属された普及現場は、県北部でした。当時は、ご想像のとおり、複合経営の中での少頭数を飼養する農家がほとんどでした。
 また、そうした地域の家屋は昔ながらの間取りで、母屋と牛舎が壁一枚でつながっていたりするところも多かったです。当然ながら、別棟でも、そうそうリッチな牛舎はありませんでした。餌箱に水槽がある程度。スタンチョン(※)なんか皆無でした。


 その後、平成の時代を経て規模拡大が進み、県内でも、地域によっては飼養農家数が減少しても牛の頭数は増加した、というところもあります。
 こうした流れの中で、補助事業を活用して牛舎を新築したり増築する農家がある一方、お金をかけずに牛舎を作る方もいます。


 この日は、勤めを引退された方が牛を飼い始めたところに伺いました。
 頭数はさほど多くないですが、飼養環境は管内でも有数な良いところと言えます。
 とにかく広さにゆとりがある。何よりです。だけど、牛舎そのものにはあまりお金をかけていない、というところです。


blog_shiosaki163-1.jpg
曇り空で薄暗く感じますが「こんなところで退職後の牛飼い、俺もやりたい」と思います


blog_shiosaki163-2.jpg
運動場も広くあって、問題なし。ここに来るまでの道が少し狭いですが・・・・贅沢な場所です


(※) スタンチョンとは「首かせ」という意味。牛さんが餌を食べる時に頭を出しますが、そのときに鉄枠がはさまって、牛さんをその場所に留めておくことができる。そして人工授精をしたり治療ができる。
(参考)畜産現場のIT化


塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

前の5件 4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14

上へ戻る

カレンダー

loading ...

みんなの農業広場に戻る

アーカイブ