普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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blog_fukyu_gotom_f.jpg 大分県
後藤美智子

千里の道も一歩から

2022.12.12

 普及指導の中で、"経営"は重要な観点です。私の管内では、生産者が独自で作る簿記の勉強グループがあります。その会に参加し、それぞれの経営の課題を聞きとり、改善の取組に繋げるようにしています。昨年より引き続き、経費の増加がみなさんの経営を悩ませています。


 今回は、簿記グループから『インボイス制度』について学びたいと要望があり、普及1年生が資料と図を用いながら説明を行いました。
 1年生は自分も簿記の基礎研修を受けている最中です。その時の講師の先生の話し方や内容を一生懸命聞き取って、整理し、みなさんの前で話しをしました。
 結果は、「わかりやすかった」、「やっと(インボイス制度が)わかった」、「(今回の内容を踏まえ)取引先に確認してみる」と大変好評でした。


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消費税の仕組みを説明中


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説明を熱心に聞いてくれています


 まずは、生産者からの要望に丁寧に応えるところから信用が生まれ、信頼関係がつくっていけると考えています。このことを改めて、技術と普及12月号の『普及方法とは何か(P49~53)』を読みながらも感じています。
 今回の経験が1年生の自信にも繋がると、日頃の研修にもいっそう力が入ると想像しています。蛇足として、1年生の説明の後の私の説明がわかりにくかったこと(わからんと感想いただきました)を書き残します。先輩も勉強しつづけます。

後藤美智子

大分県豊肥振興局にて“果樹に関わる人を地域に増やす・地域にやりたい仕事をつくる”を目標に普及活動に取り組んでいます。転職して公務員(農業)になりました。普及員は6年目です。

島根県
長妻武宏

たまねぎの移植がほぼ終わりました

2022.12. 7

 島根県内のたまねぎ移植の大部分は11月で、山間部から平地にかけて、徐々にタマネギ苗の移植が移動していきます。
 管内の栽培面積は増加しており、移植には歩行型の移植機械が使われるようになってきています。移植機械はJAが貸し出しをおこなっており、20~30aで使用するには重宝しています。手植えに比べると、ずいぶんと省力化を計ることができますが、苗や土の状態によってはきちんと移植ができていない場合もあるため、補植をおこなっている状況です。


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歩行移植機


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欠株


 そんな中、11月中旬に、管内で乗用型のたまねぎ移植機械の実演会が開催されました。ロスも少なく、小さな面積でも機械がほ場に入れば、乗用型のほうが有利だと思いました。
 普段、野菜の機械を見ることが少ない地域なので、この日は多くの見学者がありました。


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 収穫についても、現在、歩行型収穫機械の貸し出しが行われています。
 今後、乗用型の収穫機械の導入等も検討する必要があると考えられますが、県内で利用されている収穫用鉄コンテナへのサイズ対応ができていないため、フレコンバックで対応している状況で、収穫後にコンテナへの移し替えをしています。
 また、たまねぎ栽培の大部分は水田となるため、排水対策もあわせて指導しているところです。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

大分県
塩崎洋一

やっぱり、居るんだなあ・・・・

2022.11.28

 この日は、管内の肉用牛農家へ。
 牛舎で、なんだか違う香りが漂ってきたので見ると、いた。
 田舎の景色、というか場面というか。


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この仕草は、かわいい


 聞くと、罠にかかった子を飼っているとか。
 でも、角からすると、ずいぶんと齢を重ねている。
 この子たちは角で年齢を推定するが、牛さんは歯だったり、繁殖雌牛では角を見る。
 かわいいので近寄ったが、やっぱり野生か、角を向けてきた。


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けど、角を向けてくる、意外に激しい


 先日ある農家が、指をけがしていた。罠にかかった狐を助けようとして、噛まれたとのこと。
 "かわいい"とは人間の感情で、場面によっては、彼らは必死なのだと思う。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。そして第二幕を終えて、自社で色々やっていたところ、北部振興局の要請によって、普及活動の第三幕を上げることとなった。臼杵市在住。

大分県
塩崎洋一

畜産現場のIT化

2022.11.24

 いろいろと立て込んでいて久しぶりの投稿です。
 立て込んでしまったのは、アナログな普及活動をやっているせいか。


 この日、酪農巡回の中、目にした光景は、最初は何やっているのか解からなかった、こいつの存在。


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牛さんも違和感なく相手をしている


 何か道具を置いてるのかと思いきや、勝手に動いていやがった。
 よく見ると、牛さんが餌を食べていて、段々と押しやり、口が届かなくなったのをまた牛さんの方へ寄せている。


 「感動した!」
 

 20年ほど前に搾乳ロボットの話を聞いた時には、いろいろな状況から勧める気にならなかったが、最近の搾乳ロボットはセンサーの目が良くなって、「これなら導入した方が良い」と思える事例を知った。


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適当に仕事したら勝手に どっかに行きやがる。でもかわいい、と思うのは、私だけか

 
 この日、実際に見かけた物は、「最近は農業もIT化の波に乗り始めた、場面によっては乗っている」という認識の自分と、子供の頃から牛舎での作業は「よだきい」(※)という心の奥底にある心理があいまって、見た瞬間に「こりゃいいなあ」だった。

大分弁のトップクラス、きつい、だるい、なんとなくやる気しない、けど仕方なくやる、というような意味

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。そして第二幕を終えて、自社で色々やっていたところ、北部振興局の要請によって、普及活動の第三幕を上げることとなった。臼杵市在住。

blog_fukyu_gotom_f.jpg 大分県
後藤美智子

PDCAで大事なのは次のA

2022.11.10

 前回、OJTの取組として実施したぶどうのその後です。
 生産者の園地でぶどうを収穫する時期(10月)がやってきました。

 生産者と私とJAの1年生の3人で、出来を確認します。
 房の形、房の重さ、1粒の大きさ、糖度.........(持ち帰ってから確認した項目もあります)。


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JAの1年生作


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普及1年生作(肩の1粒は高温障害で焼けていました)


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こういう房を次作は目指したい


 JAの1年生に目標通りの果実か尋ねると、経過観察と同様に「粒の肥大や房のバランスを良くするためにもう少し摘粒が必要だった」との感想でした。そのためには、次作はどうするのか意見を聴きます。
 今回は実施した作業は摘粒のみでしたが、花穂の調整からするとつくりやすくなります。"ぶどう"は1年1作です。1回で得た経験を、次の栽培に活かすことがとても重要です。


 生産者からは、「みんな上出来」とのお褒めの言葉をいただきました。
 せん定講習会の場所とすることも調整できたので、次は『せん定』でお会いしましょう。

後藤美智子

大分県豊肥振興局にて“果樹に関わる人を地域に増やす・地域にやりたい仕事をつくる”を目標に普及活動に取り組んでいます。転職して公務員(農業)になりました。普及員は6年目です。

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