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北海道
田所由理恵

田所由理恵

平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。

さつまいもフォーラム

2016.03.25

 「北海道でさつまいも!?」 ...と思われたでしょ~??
 そうなんです。北海道でさつまいもの話題です。


 3月中旬、道南農業試験場主催「道南さつまいもフォーラム」が厚沢部町で開催されました。
 厚沢部町といえばメークイン発祥の地、"イモつながり?"が関係するのかどうか、当初の予測以上の多数申し込みがあり、急きょ会場が変更になるという盛況ぶり。当日、会場には檜山管内だけではなく、全道各地から100名以上が参集しました。


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 フォーラムの内容から...、
 最近はさつまいもがブーム。さつまいもが身近になり、季節を問わず消費者から広く求められるようになったと。
 確かに、身近なスーパーマーケットでも店内に焼き芋コーナーがあり、とても良い香りが漂い、ふらふらと引き寄せられることが多くあります。
 消費者の嗜好も変化し、これまで"ホクホク感"が求められていましたが、次第に"甘くてねっとり感"へ変わってきていると。そしてさらに、寒冷地適正品種の育成や栽培技術も向上!
 『ここはひとつ、北海道の出番では!?』というところでしょうか。

 そして、「高付加価値化」を職名に持つ私の主たる目的は、コレ。干しいもの試食です。


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 この日の試食品は全6品種。人生初の「干しいもの食べ比べ」です(道産子なので? さつまいもを食べ比べた事は今まで一度もありませんでした)。
 色も香りもしっとり感も、そして味も・・・ 今さらですが、品種によって全然違い、一品種ごとに「ん?」「へぇ」「ほぉ」「えぇ?」と、その違いを堪能しました。


 試食品を準備した試験場の担当者は「調理技術がイマイチなので・・・」と謙そんされていましたが、なかなかどうして、一品種ごとの違いがはっきり感じられて、比較するには充分でした。


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 参加していたある生産者の方は、加工品として直売所での販売を検討されているとのことで、"充分イケル!"を体感したようでした。
 「北海道産のさつまいも」が市場に出回るにはまだまだ時間がかかるでしょうし、北海道農業の起死回生・一発逆転ホームラン! とは行かないまでも、地域農業に新たな石が投げ込まれた感を受けました。


 そして、先ほどの干しいもの試食、一口大にされた6品種を次々と食べ比べている間にお腹がいっぱいになり、夕方遅い時間まで満腹状態が続きました。添加物を使わない自然食品で、半生とはいえ乾物。腹持ちもよく、災害時用の保存食としての需要も考えられるのでは!? と、満腹で緩慢になった思考回路で考えてみましたが、みなさまどう思われますか?


 『北海道でさつまいもぉ!?』(こう思ったのは私です...)と参加したフォーラムでしたが、色々な切り口が見えた有意義なフォーラムとなりました。今後、北海道からさつまいも関連の情報が流れていくかも知れません。ご期待下さいね!


 最後に、全国のみなさまへお礼を伝えさせて下さい。


 私事ですが、この3月をもって北海道職員を退職することに致しました。
 このコーナーに初めて投稿させて頂いたのが2009年4月で、丸7年間(途中中抜け? サボり? あり)お世話になりました。提出した後に"自分ダメだし"で修正をする私に根気強くおつきあい頂いた支援協会のみなさま、読んで下さった全国のみなさま、「見てるよ~がんばってるね~」と時々声をかけて下さったみなさま、本当にありがとうございました。

 "伝えたいこと"を"読んでもらえる文章にする"ことの難しさを学ばせて頂きました。それができたかどうかは分かりませんが、7年間とても楽しく書かせて頂きました。本当に長い間お世話になり、ありがとうございました。


 私は農業改良普及事業から去りますが、全国の普及指導員のみなさま、これからの日本の普及事業をどうぞよろしくお願いしますっ!!(スケールが大きすぎですか?^^;)

 

第3回 HIYAMA P1グランプリ ~後編~

2016.03.17

 今回は、一次審査通過作品をすべて紹介したいと思います。
 使用する写真は、二次審査当日に、試食用に調理された作品です。応募者が応募用紙に添付したものとは若干の違いが・・・(あくまでも見た目の感想です)。
調理は応募用紙に忠実に再現しています。審査に影響はありませんのでご心配なく!


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「きのこと海の幸たっぷり!和風いももちピザ」


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左 :「OYA? MA! HIYAMA! メークインDEミルキーホワイトうどん」
右 :「あっさぶらん白~冬~」


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左 :「棚からばた餅」
右 :「あっさぶメークインのマッシュスフレ」


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左 :「塩からじゃが」
右 :「メークインのシーフードグラタン」


 一次審査で選考にもれてしまった作品も含め、13点を応募して下さった12名の皆さま、そして、審査に関わって下さった関係者の皆さま、本当にありがとうございました。


 さて、第3回のHIYAMA P1グランプリを終了し、実行委員会では、料理コンテスト形式での取組は一段落・・・としています。
 応募点数が激減していること、ひとつの区切りとしていた北海道新幹線が今月末にいよいよ開業すること、地域への投げかけと盛り上がりに"やり尽くした"感があること(空振りも含めて・・・)、他モロモロの事情・・・などの理由によります。

 これからは、この3年間の取組内容と、地域での動きと、3回分の応募作品のヒントやアイデアを活用しながら、料理コンテストではない、次の展開を計画しています。


 先日の二次審査の時にはさっそく「3回分の入賞作品を、地域のイベントや温泉宿で、期間限定などで提供できるように組み立てては?」とか、「他地域の消費者も需要だけれど、地域内の消費者も重要。学校給食や老健施設等での提供が検討できないか?」等々、さまざまな意見が出されました。昨年から検討している「P1グランプリを活かした お菓子」についても現在進行形で、これからの展開が楽しみです!


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実行委員長の外崎明氏(檜山南部食用馬鈴薯生産組合 組合長)。
多くの役職を担う地域のリーダーで、忙しすぎるスーパー&アイディアマンです


 第1回の開始時には、いろいろな問題やクリアしなければならない課題があったこの活動、「案ずるより産むが易し」「石の上にも3年」「二度あることは三度ある(これはちょっと違いますか...)」??? いろいろなことわざが頭をよぎりますが、当初の目標の3回が無事終了できたことにホッと胸をなでおろしつつ、地域に少しずつ起きている"変化"を見つけることも、普及指導員ならではの楽しみかな? なんて感じています。


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昨年末にはNHK函館放送局が、P1グランプリの募集を放送してくれました(こちらから依頼したのではなく・・・)。感謝! です

第3回 HIYAMA P1グランプリ ~前編~

2016.03. 4

 今年もやりました! HIYAMA P1グランプリ!
 昨年度同様、一次審査(書類選考)を経て、2月末に二次審査(実食審査)が開催され、栄えある入賞作品が決定しました~~!!


最優秀賞
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「きのこと海の幸たっぷり!和風いももちピザ」


優秀賞
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左 :「OYA? MA! HIYAMA! メークインDEミルキーホワイトうどん」
右 :「あっさぶらん白~冬~」(右)

※写真は、応募者本人が応募用紙に添付した写真を掲載させて頂きました。


 今回の応募作品は全13点。
 点数的には減少しましたが、でも、どの作品もメークインの特徴を活かしており、工夫され、おいしそうで、一次審査の時には『点数が少ないので、短時間で終わるかな?』なんて思っていたのですが、とんでもない・・・。審査員一同、昨年同様「う~ん」とうなりながら、7点を選考。そして、二次審査へと望みました。


 二次審査は、今年も「厚沢部町食生活改善推進協議会」の皆さまのご協力を得て開催されました。
 調理にあたって下さった協議会の皆さんの"調理過程での評価"なるものも聞きながら(私は審査員ではないので、事前情報はそっと心の中に止めておきながら、興味深く聞きました)、『私が審査員だったら最優秀賞は○○かな~。食べてないけど・・・』と、予測をしながら見守ること1時間。 私の予測は・・・? これは別にして、冒頭のとおりに決定しました!


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真剣に審査は進んで行きます。地域の飲食業の審査員の方はとくに厳しい目で・・・?


 この「HIYAMA P1グランプリ」も3回目となり、定着してきたのか(関係者一同が単に慣れたのか?)、この二次審査の流れはとてもスムーズに進みました。

 私を含めて審査を楽しみにしていた関係者も多く、今年度着任した普及センターの所長、今年度から審査員に加わった町商工会の関係者の方々、そして報道の関係者等々・・・。それぞれの立場・目線で審査とこの活動を見て感じて頂き、そしてそれぞれの立場で次の展開をイメージして頂いています。

 この"それぞれの立場と目線"は活動にとても重要で、それを材料や教材として次への展開やコーディネートを考えていきたいと、いつも思っています(なかなか思うように進めることができませんが・・・)。

北海道6次産業化展示交流会

2016.02.24

 札幌市で開催された「北海道6次産業化展示交流会」に出席してきました。
 この展示交流会は、その前段(午前)に「6次産業化ネットワーク交流会議」、午後から展示交流会、という流れで開催されました。


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午前に開催された「6次産業化ネットワーク交流会議」


 今回紹介したいのは、午後の「北海道6次産業化展示交流会」です。

 会場には全道各地から75事業者、農産加工品・畜産加工品・水産加工品等約100品目が出品されていました。
実は、交流会には昨年度も出席しています。昨年度は、農業者個人やグループで加工販売している加工品の出品が多くあったのですが、今年度はとても少なく、代わりに農業生産法人や民間企業(農業者などからの受託加工販売等を含め)が圧倒的に多いようでした。


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各ブースでは加工品の紹介や試食が行われ、その後商談へと展開している品目もありました


 今回の私の目的は、新年度に計画している活動への情報収集。
 上ノ国町の農産物の付加価値化活動を考えていますが、他地域の農産物の付加価値化状況と活動へのヒントを・・・と、目星をつけたブースの出展者と情報交換を展開しました。


 すでに農産物の付加価値化、加工、販売に取り組んでいる方たちからは、それぞれの立場や目線で「その農産物の特徴を活かすには?」「色は?」「形は?」「食感は?」「香りは?」「誰にむけて?」「どのように?」・・・etcのお話が伺えました。
 現物を手にして聞く『自分達はこの農産物の、この点を重視して取り組んでいます』という話は、心にずっしりと響き、思わず「う~ん、なるほど」とうなってしまいました。
 今に至るまでの失敗談や、付加価値品が出来た現在の課題も、これから取り組む者として大いに参考になりました。


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全道各地から、農産物を活用した付加価値品が出品されていました


 名刺交換を行い、「また相談に乗ってもらうかも知れませんので、どうぞよろしくお願いします」と会場を後にしたのですが、戻ってから「6次産業化展示交流会の際はお話をさせて頂いてありがとうございました」とのメールを下さった方(農業生産法人の方でした)もおりました。こうしたきめ細やかなフォローも、私をうならせるひとつになりました。

 これから取り組む付加価値化についても、"農産物に付加価値をつけて、付加価値品を作る・売る"に目が向きがちですが、その前後・途中に生じるきめ細やかなフォローにも気を配ることを忘れてはいけない、と思いました。
 
 
 最後にちょっと余談です。
 もう終わってしまいましたが、この展示交流会が開催されたのは2月初旬。「第67回さっぽろ雪まつり」の直前でした。雪像は完成しておらず会場は立入禁止でしたが、遠くから雰囲気だけを味わってきました。


 そして・・・
 ここにも北海道新幹線開業PRキャラクターの「どこでもユキちゃん」が!
 報道でご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、雪まつり期間中、この雪像にはプロジェクションマッピングで新幹線が走り、ユキちゃんは手を振っていました(私も報道で見ました)。
 皆さん、来年は新幹線に乗って「さっぽろ雪まつり」と「6次産業化展示交流会」へ、ぜひいらして下さいね!


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完成間近の大雪像。「どこでもユキちゃん」は安定の可愛らしさでした

「食遊祭」で情報収集

2016.02. 9

 先日、上ノ国町で「食遊祭」(しょくゆうさい)というイベントが開催されました。
 地域の飲食店や、女性農業者の皆さんがこだわりの「食」を提供(販売)するというお祭りです。「食遊祭」...なんてステキなネーミングだと思いませんか?
 当日は、「てっくい天みぞれ鍋」「ウニ・あわび入汁」「くじら汁」「かたこもち」「豆もち」等々、地域の特産品を活用した調理品や郷土食が、会場を取り囲んだブースで販売されました(全部は紹介しきれないので、興味のある方はこちらをご覧下さい


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左 :ステージでは腕相撲大会が開催! 写真は、小さな女の子と成人男性の戦いです(^^;)
右 :会場は、席がなくなるくらいに大勢の人が訪れました


 さて、この食遊祭。上ノ国町に住んでいない高付加価値化担当者(私)にとって、とても良い情報収集の場になります。
 地域飲食店の皆さんは各店の自信作や工夫を凝らした一品を、女性農業者の皆さんは日頃から取り組んでいる加工品や郷土食を、それぞれ出品します。中には同じ内容の出品物もあるのですが(例:○○のおこわ、△△の漬け物、等)、もちろんそれぞれの味があり、それぞれの特徴があります。

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上ノ国町のゆるキャラ「カミゴン」も登場! 子供達に大人気!(実は私もファンです)


 休日の開催なので、自分の所属や「高付加価値化」は名乗らず、プライベートの一般町民として参加しましたが、販売物の種類や味はもちろん、購入する際のお店の人とのやりとりや雰囲気もチェック! です。

 新年度、上ノ国町の農産物をテーマにした普及活動を計画しているのですが、地域の飲食店や商工業と連携して進めて行こうと思っています。これまでの普及活動の中には、農業以外の業界の情報はまったくなく、さらに自分が住んでいない町の飲食店や商工業のことは、ほとんど分からない...という状況の中、このようなイベントはとてもありがたい場です。

 おいしい料理を頂きながら、普及指導員のアンテナはバリバリ立てて、目と耳と鼻と口と・・・第六感までフル出動して情報収集をしたら、とてもおなかいっぱいになってしまいました(*^_^*)


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情報収集中の普及指導員3名。誰ですか? 「単に楽しんでいるだけじゃないの?」と思っている方は!?

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