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長崎県
尾崎哲郎

秋作メロンのできはいかが?

2008.10.27

 全国的にメロンの作付けは減少しており、長崎県においても同様な傾向です。
 壱岐は古くから春のアムスメロンを主力に、夏・秋作のアールスメロンと孤軍奮闘している産地です。

地上部の状態  左:ベネチア、右:ミラノ。 ベネチアは葉が黄化し、かなりくたびれた状態である

 秋作のアールスメロンは植付時期が8月であり、台風被害にあう危険性が高い作型です。品種は「ベネチア」が主流ですが、より品質が高いネットメロンを求めて、今作より新品種の「ミラノ」を2戸の農家に試作してもらいました。

 10月21日に、メロン部会長である深見氏圃場にて「ミラノ」の生育・収量調査を実施しました。今年は心配した台風襲来がなく、天候にも恵まれ、盆明けから順調に気温が低下したおかげで、着果状況も良く、果実が大玉になりすぎない、2L等の規格にあった、りっぱなメロンができました。


 メロン担当の山中係長と、「ミラノ」と「ベネチア」の生育調査(葉数、着果節位:(果実がついている節数)、草丈、茎葉重)と果実調査(果実重、糖度)を実施しました。

 写真でわかるように、「ベネチア」にくらべ「ミラノ」は茎葉がしっかりしており、果実も肥大し、ネットの盛りなどが良好でした。写真 右:ベネチア、右:ミラノ。 ベネチアは葉が黄化し、かなりくたびれた状態である 


 その日の午後には、壱岐地域の園芸担当者の会議がありましたので、2品種のメロンを紹介し、試食していただきました。
 評価は「ミラノ」が外観がよく、食味は「ベネチア」よりコクがあるという評価でした。ちなみに糖度計では「ミラノ」は14.5%、「ベネチア」が14.3%という結果になりました。

左:ベネチア・右:ミラノ。ネットの盛り、緻密さがミラノがよい   同左 果肉の状態
写真 左:1左:ベネチア・右:ミラノ。ネットの盛り、緻密さがミラノがよい / 右:同左 果肉の状態
  

 試作した2名の農家の評価は、管理がしやすく作りやすい、果実の品質が良いという結果を得ることができました。
 10月下旬より販売が始まり、島内および福岡方面への出荷となります。

試食会の風景。奥がメロン担当の山中係長(腰のタオルが渋い)
写真 :試食会の風景。奥がメロン担当の山中係長(腰のタオルが渋い)  

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尾崎哲郎

長崎県壱岐地方局壱岐農業改良普及センターの技術課で野菜を担当しています尾崎哲郎といいます。離島ならではの普及活動や普及指導員としての苦労など紹介できれば幸いです。

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