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佐光佳弘

佐光佳弘

愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。

今話題の「WCS」を収穫!

2008.10.17

 10月1日と2日、甚目寺町においてイネWCSの収穫作業がありました。
 「イネWCS」とは稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ)のことで、籾が完熟する前のイネを丸ごと収穫し、ロールにしてラッピング、発酵させた後に牛に給与するものです。田んぼで家畜のエサを作るということで、水田の新しい活用方法、家畜飼料の高騰対策として注目されています。

最新のホールクロップ収穫機で収穫 収穫機から放出されたロール 
左:最新のホールクロップ収穫機で収穫 / 右:収穫機から放出されたロール


 栽培されたのは飼料用イネ専用品種の「クサノホシ」で、5月末に田植えされました。
 その後順調に生育し、主食用品種である「あいちのかおり」に比べて穂数は少ないものの、茎が太く、草丈は高く、とてもがっちりしたイネになりました。

ロールをラップマシーンでラッピング  ラップしたロールの大きさは直径1m、高さ80cm
左:ロールをラップマシーンでラッピング / 右:ラップしたロールの大きさは直径1m、高さ80cm


 イネWCSは、管内では今年初めて取り組まれ、一般的に言われているとおりに、施肥量は1.5倍で栽培していただきました。しかし、化学肥料が高騰していて、施肥量が多いと経費がかさむため、施肥量を減らしてもイネWCSの収量が確保できるかどうか、来年試験が必要と考えています。

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「あいちのかおり」、稲刈りスタート!

2008.10. 7

津島市百町での「あいちのかおり」収穫風景

 10月に入り、水稲の中生品種である「あいちのかおり」の収穫が、本格的にスタートしました。

 「あいちのかおり」は愛知県農業総合試験場が開発した品種で、収量が多く、病害虫に強いという特徴があります。海部地域の水稲の品種別作付け割合を見ると、「あいちのかおり」が約60%となっており、「あいちのかおり」は海部地域のメイン品種となります。
写真 :津島市百町での「あいちのかおり」収穫風景


 本年は、出穂期となる時期(お盆以降)に平均気温が下がったため、品質的に良いものが収穫できるのではないかと期待しています。
 
 お米の品質は、玄米を見るとよく分かるのですが、収穫が始まったばかりで乾燥調製が終わっておらず、まだ玄米を見ていません。今後、JAの乾燥調製設などを巡回し、「あいちのかおり」の品質を確認していきたいと思っています。

収穫が終わった田んぼには、虫を捕まえるためにたくさんの鳥が集まりました
写真 :収穫が終わった田んぼには、虫を捕まえるためにたくさんの鳥が集まりました

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「拓実会」、ダイズ畑で研修会!

2008.09.29

研修会の様子です

 9月18日(木)、拓実会(たくみかい)という若手の水田作オペレーターの組織が研修会を開催し、自分たちのダイズほ場(ほ場とは、水田や畑のことです)を巡回しました。

 拓実会では年3回ほど、水稲の直播栽培や小麦の品質向上、農政事情等に関する研修会を開催しており、私たち普及指導員は農協と連携し、研修内容を提案したり、研修会の講師を努めたりするなどしています。
写真 :研修会の様子です


 この日は約20人の参加者があり、農協のバスで5か所のほ場を巡回しました。

 種をまいた時期、病害虫防除の方法、土壌条件等が異なっているため、ほ場によってダイズの生育が違い、みんな興味深く観察し、質問し合っていました。

 先進的な技術である、ダイズを摘心したほ場(ダイズが倒伏するのを防止するために摘心する技術です)、小明渠作溝同時浅耕播種機(しょうめいきょさくこうどうじせんこうはしゅき:国の研究機関が開発した機械)で種をまいたほ場では、それぞれの技術の特徴を私から紹介しました。


 今年度の第1回目の研修会は6月に開催し、水稲の直播栽培の現地ほ場を巡回しました。平成21年1月ごろ、第3回目を開催する予定にしています。

ダイズの生育について、真剣に意見交換していました
写真 :ダイズの生育について、真剣に意見交換していました

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中間検討会で上半期を反省…

2008.09.25

普及指導計画の中間検討会で上半期を反省…


 9月17日、普及指導計画の中間検討会がありました。私たちは毎年、1年間の仕事の目標を立てます。その目標を達成するために、いつごろ何をするかを計画しますが、それが「普及指導計画」です。


 9月は1年のちょうど中間になるため、この半年にどれだけ仕事ができたか、この先何をしなくてはいけないかを課内で確認するため(上司に説明するため)、中間検討会を行います。

 この検討会は、私の職場では課長、班長、普及指導計画の進行管理担当の職員、担当者という少人数で開催されます(私の担当する「作物」の場合は、出席者7人でした)。県内では全職員が出席して、ほかの担当がどんな仕事をどのように進めているか、情報を共有している課もあるようです。

中間検討会の様子です
写真 :中間検討会の様子です

真ん中が、中間検討のためにまとめた資料です

 私が担当する「作物」では、

 1.「肥効調節型肥料利用によるコシヒカリの品質改善」、
 2.「水稲直播栽培の普及拡大」、
 3.「大豆増収のための技術確立」、
 4.「小麦品質評価基準の達成支援」、
 5.「環境に配慮した取組支援」  という5種類の目標があります。

 検討会では、それぞれについてこの半年の取組を説明し、今後の見通しについて話合いました。特に厳しい意見はでませんでしたが、あと半年、目標が達成できるよう、がんばっていきたいと思います。
写真 右:真ん中が、中間検討のためにまとめた資料です


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普及指導員研修で、病害虫の撮影方法を学ぶ

2008.09.16

 9月9日、県内の普及指導員を対象とした研修に参加しました(研修参加は本年度2度目)。研修のタイトルは「病害虫データマネジメント研修」でした。


 午前中は「病害虫の写真撮影方法」で、写真撮影が上手な県庁職員が講師となり、病害虫の写真撮影のコツを教えてもらいました。その後、研修会場の周りで病害虫を探し、各自デジカメで撮影しました。その写真を講師に見てもらい、問題点などを指摘してもらいました。

 私は害虫の写真を撮りましたが、接写機能が乏しいデジカメで撮影したので、デジカメの画面では何が撮れているのかよく分かりませんでした。しかし、パソコンで再生したところ、何とか害虫の特徴が分かる写真が1枚撮れていて、ホッとしました。


実習として害虫や病気の写真を撮りました   撮影した写真をパソコンに取り込み、見てもらいました
写真 左:実習として害虫や病気の写真を撮りました / 右:撮影した写真をパソコンに取り込み、見てもらいました


 午後は、「インターネットを使った情報収集方法」として、私たちの仕事に活用できるさまざまなサイトを教えてもらいました。

 日ごろ、このような話を聞く機会はほとんどありません。そのため、自分の仕事の仕方を見直したり、レベルアップさせたりするには、研修はありがたいものだと思っています(忙しいときには勘弁してほしいと思いますが…)。


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