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榎田純子

榎田純子

平成10年に北海道庁に普及職員として入庁し勤続26年、昨年(令和6年)50歳になりました榎田純子と申します。現在は、北海道の東、酪農王国別海町にあります根室農業改良普及センターに主任普及指導員(農業革新支援専門員)として勤務しています。こちらのブログで、北海道の農業・農村で働く普及の仕事について紹介していきます。どうぞ、よろしくお願い致します。

根室で普及活動中間検討会を開催

2025.10. 2


 北海道では、普及センターに地域係を配置しており、地域係ごとに普及活動計画をたて普及活動を展開しています。
 9月10日に、根室農業改良普及センター普及活動中間検討会を開催しました。


 前半は、現地研修会として根室市和田地区の牧場を視察研修し、農業者の声を聞きました。高校生である息子の「酪農を継ぎたい」という意向をうけ、働きやすい環境作りを目指し、計画的な施設投資が行われていました。また、地域の牽引役として、コントラクタ事業を開始し、地域農業を持続させようという思いを語っていただきました。


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現地研修会で農業者の声を聞く


 後半は、令和7年度重点課題の3課題「草、牛、人から地域がつながるゆとりある酪農の創出(対象地域 根室市和田地域)」、「持続可能な生産基盤の確立による酪農生産力の強化(対象地域 別海町上春別中部地域)」、「TMRセンターの課題解決による地域生産力の維持・向上(対象地域 中標津町開陽地域)」について、報告・検討を行いました。
 本年度(令和7年度)は5カ年で計画している普及活動計画の最終年度です。5年間、普及活動を展開してきて到達目標には達したか、農業者はどう変化したか、地域への波及はどうだったかが報告・検討されました。


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普及職員で地域課題について検討する


 その後、令和8年度以降に解決が必要な地域課題について、全体討議を行いました。地域にどんな課題があり、課題解決にはどんな普及活動が求められているか検討しました。
 「豊かな大地を次世代へ未来へつなぐ根室の農業」が、根室農業改良普及センターのキャッチフレーズです。未来に向かって、本日も普及活動を展開中です。 

牧草地の植生を維持するためには

2025.08.29

 根室地域は、イネ科牧草のチモシーを主体にした草地が広がる酪農地帯です。
 草地の植生を維持するための草地管理をどうしたらいいか参考にするために、地域第1係の重点地区(根室市和田地区)で試験展示ほを設置しています。
 8月8日に、職員間での情報共有を目的に、試験展示ほ検討会in根室を開催しました。


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根室農業改良普及センター試験展示ほ検討会in根室


 根室市和田地区は、牧草を低水分ロールサイレージに調製して利用している農家が大勢を占め、原料草にはチモシーが好まれています。
 マメ科牧草を混播することで、マメ科牧草と共生する根粒菌により空気中の窒素を固定し、それをチモシーが利用することで、適正な草地植生を長く維持できるといわれています。試験ほではチモシー主体草地に白クローバの追播を行い、施肥の違いによる植生変化をみています。


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チモシーと白クローバー


 さらに草地にマメ科牧草があることで、裸地が少なくなり雑草の侵入を防ぐことができ、植生維持が期待できます。
 根室の地域にあった草づくりについて、たっぷり学んだ1日になりました。

第50回根室管内青年農業者会議の開催

2025.04. 2

 令和6年(2025年)12月10日に別海町で、第50回根室管内青年農業者会議が開催されました。

 アグリメッセージでは、日頃から取り組んでいるクラブ活動、地域活動などの体験を通じて、酪農を伝える姿や地域の仲間と技術の研鑽をしていることの発表がありました。
 プロジェクト発表では、乳牛の疾病に対して対策を整理し情報共有を進め地域の課題解決をはかった取組、新規資材の導入検討を行った取組が発表されました。

 他に、北海道平取町でトマト農家を経営する全国農業青年クラブ連絡協議会 水野会長から「4Hクラブの価値」と題した講演がありました。講演では、所属する4Hクラブでクラブ員間の視察、技術・情報交換を行い、自身の経営に取り入れたところ反当たり収益が1.6倍になった経験が語られ、4Hクラブの価値を自分自身が積極的に享受すべきと締めくくられました。
 

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 ここで、開会時に朗唱された『4Hクラブ綱領』を引用します。

4Hクラブ綱領
私たちは、実践を通じて自らを磨くとともに、互いに力を合わせて、よりよい農村よりよい日本を創るため4つの信条をかかげます。
1.私達は農業の改良と生活の改善に役立つ腕(Hands)を磨きます。
1.私達は科学的に物を考えることのできる頭(Head)を訓練します。
1.私達は誠実で友情に富む心(Heart)を培います。
1.私達は楽しく暮らし、元気で働くための健康(Health)を増進します。


 北海道の根室で、4Hクラブ活動を実践してます(^o^)/

乳牛の成育目標を持とう

2025.02. 4

 令和6年2月に酪農女性を対象とした、ほ育・育成牛の飼養管理研修会を開催しました。
 その研修会で、講師の酪農試験場OBから、こんな投げかけがありました。
 「自分の牧場の乳牛の現状を知った上で、どんな牛に育てたいのか、そのためにどんなことをしていくのか、目標を立てて実現していくことが大切ではないでしょうか」
 目標を立ててみたいと手を挙げた酪農女性の牧場で、ターゲットグロース調査に取り組みました。


 5月に、ほ育・育成牛全頭と成牛10頭の体測調査を普及センター地域係と酪農試験場研究員と共に行いました。
 実測した体測データから成育曲線を講師と酪農試験場で作成し、酪農女性、普及センター、試験場で検討を行いました。
 理想の初産分娩月齢にはなっていないこと、成育停滞が初回授精開始の前に起こっており、密飼いになっていることが要因ではないかと検討されました。


 牧場では、密飼いを解消すべく、10月に群分けを実施しました。
 11月に2回目の体測調査を行いましたが、群分けをした効果はまだ現れていませんでした。次の体測調査では、効果が数字に現れることを期待しています。


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11月に行った体測調査の様子


 この取組で、農業者自身が自分の牧場の課題に気づき、改善策を考え実践することができました。普及センターは、農業者と共に調査し共に検討したことで、農業者の取組を支援しました。

新たな担い手から地域の一員へ

2024.11.19

 後継者、新規参入者として根室管内で5年以内に酪農を始めた方、就農を目指している方を主な対象に、根室管内農業士会と根室振興局が主催して根室管内新規就農者交流会が令和6年10月31日に開催されました。
 農業士でもあり、新規就農15年目の羅臼町の酪農家さんに講演いただいた後、グループワークを行いました。地域の先輩農業者と新規就農者が顔をあわせて話す好機となった交流会でした。


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 さて、ブログなので、ここからは、普及指導員である私の感想です。
 担い手が地域に定着して継続的に地域で営農していくためには、地域の一員になっていくことが必要だということを実感しました。それは、他の地域からやってきた新規参入者でもこの地で生まれ育って親元就農した後継者でも同じことで、いつまでもよそ者、いつまでも子供ではいられないということ。


 普及指導員は『自ら考え実践する農業者を育成する』ことが仕事です。なかなかおこがましいとは感じるものの、こうした交流会を通して、それぞれが受け止めて、日々の営農や生活に活かしていただくことができれば、仕事の成果があがったということと自己評価しております。

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