隠岐家畜市場へ行ってきました
2017.11.22
隠岐諸島は、4つの町村から構成される日本海の島です。それぞれの島で黒毛和牛が飼育されており、3月・7月・11月の年3回家畜市場が開設されます。「子牛市場」という名称でないのは、成牛や馬もセリにかけられるからです。
今年の11月は1日から3日の3日間、市場が開設されました。
年3回といっても、4つの町村それぞれに市場があって、船で各町村を渡って3日間かけて行われます。
初日は隠岐の島町。朝9:00に松江市を出港するフェリーに乗船して、2時間30分ほどで隠岐の島町の西郷港に到着。JAが準備するバスに乗って約15分で市場に到着しました。
隠岐支庁に勤務する普及員と合流して、子牛の体側を開始します。発育等が良い牛には、赤いリボンをつけていきます。セリが終わると、JAが用意したチャーター船(普段は釣りの渡船などに使われている)で次の島まで向かいます。次の日は、海士市場、知夫市場、そして3日目は浦郷市場(西ノ島町)とめぐっていきます。
海士、知夫、西の島をあわせて島前と呼びますが、島前の飼育形態は、放牧が中心です。子牛も放牧されていますので、中には、前日放牧場で捕まえてきた牛も出荷されます。
市場が4か月に1度ということで出荷日齢は120日~。今回は平均209日、平均体重204kgと、若い牛が出荷されます。
冬場に牛舎で子牛を飼いたくないということで、11月は特に早出しとなります。また、若い牛や隠岐の島町の突き牛(闘牛)のため、雄子牛も出荷されます。
セリが終わるとトラックにのせられ、フェリーで運ばれて行きます。購買者は、本土に到着後、京阪神や九州などへ輸送することになります。
隠岐で子牛を買うのは時間を要しますが、それでも魅力があるので全国から購買者が来てくれていると思います。
雌子牛の一部はそのまま隠岐(海士町)で肥育して、東京に出荷されて「隠岐牛」として全国で販売されていますので、一度食してみてはいかがでしょうか。