農福連携による労力支援活動の展開を加速!!
2019.07. 1
当地区では、NPO法人の福祉ネットや市町、行政、JAが協力して、農福連携による労力支援の取組を行っています。
山間部のホウレンソウ栽培に始まり、みかん選果場でのデコポンのセンサー選果、堆肥袋の回収作業と進めてきました。その後の展開状況について報告します。
予定していたみかんの剪定枝の集積作業も契約が成立し、作業も無事終了しましたが、果樹関係では時期的にも農福連携に向く作業が見当たらなかったことから、野菜や花の部門で取り組みを検討してみました。
その結果、タマネギの葉切り、根切り作業で人手が足りず困っているとか、ほおずきの芽かき作業はできないか? と、現場からの要請や担当者からの提案がありました。これを受けて、福祉事業所の利用者が作業可能かどうか、作業精度に問題はないかを把握するために、作業の体験会を開催しました。実際に体験してもらうことで、利用者サイドの問題点の掘り起こしや、農業者も利用者の作業状況の把握と理解が深まってきます。
まず取り組んだ、ほおずきの芽かき作業の体験会では、作業内容を分かりやすく図示したパンフレットを用いながら説明をした後に、実際の作業に取りかかりました。
始めは不安げに脇芽を探って芽かきをしていましたが、しばらくすると慣れてきたのか、かなりスムーズな作業をする利用者も見受けられました。
左 :ほおずきの芽かき作業方法を指示 / 右 :担当者が付添って指導
また、タマネギの葉切り、根切り作業も体験会を開催しました。
葉を切る位置等の簡単な作業内容を説明して始めましたが、経験者もいたため、予定していた量を計画通りに実施できました。ただ、両作業ともに作業の終盤であり、今年度での契約につながるかは難しいと思われますが、次年度の作業化開始時期に農業者から要請があれば、的確に対応できる準備ができたと考えています。
今後も関係機関の連携のもとに、部門を問わず、農福連携に向く作業を探していきます。それらを組合せて年間を通した作業体系にすることで、福祉事業所の安定的な就労体系の構築にもつながると思います。
これらの取組が、農業部門の労働力不足解消と福祉事業所の就労支援という、双方にとって嬉しい状態になることを期待しています。