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blog_hukyu_kasahara2_f.jpg青森県
笠原 均

地域運営組織は、環境保護活動に取り組んだ

2024.09. 6

 青森県五所川原市で活動する地域運営組織「三好をあじあう会」は、「地域資源の発掘・活用」の一環として、環境保護活動に取り組んだ。水田の畦に穴を開け、稲の根を食い荒らす、あのにっくきアメリカザリガニの駆除に取り組んだのである。


1 イベント化
 地域運営組織が継続的に活動していくためには、運営資金が必要である。そのため、これまでも様々な企画をしている。その中で今回は、「三好ザリガニ釣り大会」と銘打って、イベント化したのである。
 イベント開催に先立ち、三好をあじあう会は、アメリカザリガニが日本にやってきた経緯、環境に与える影響、捕獲後の取扱いを勉強し、それからSNSで有料広告を打ったのである。


2 SNS広告の対象は、「小学生の子供を持つ親」!
 三好をあじあう会がSNSで有料広告を打ったのは、今回が初めてである。
 当初の想定では親子10人程度で、こぢんまり釣りを楽しむつもりであったが、広告公開直後には40人の参加者を集め、慌てて募集制限をかけて何とか50人で止めることができた。


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アメリカザリガニ絶滅の危機!?


3 準備
 昨年、住民向けに行ったICT研修会が多少でも効果があったのか、スマホ嫌いであったはずの三好をあじあう会メンバーの連絡方法は、ほぼグループLINEに移行した。私もグループに入っているので、職場に居ながらにして、住民が準備をしている様子がよくわかる。
 LINE画面をスクロールしていると、水路を見回る会長らしき姿が・・・。
 「もしも一匹も釣れなかったら可哀想だ」と、会長自ら前日にザリガニを捕獲しにいっていたらしい。頭が下がります。


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ザリガニを探す会長らしき人物(撮影者不明)


4 当日
 前日の土砂降りが嘘のように、当日の朝は日差しは強いものの、さわやかな晴天である。
 最初に「アメリカザリガニは、稲に悪さをする悪い奴なんだ」「釣っても、持って帰れませんぞ。」という説明をした後、さっそくスタート。


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生け簀に用意する農業青年


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左 :釣り竿づくりから指導する三好をあじあう会会員(右)
右 :釣れそうで、なかなか釣れないのである・・・


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釣れると撮影会が各所で始まる・・・


5 結局のところ・・・
 「とっても楽しかった!」というのが、総じて聞かれた子供達の声であった。
 ザリガニ釣りは外来生物駆除になるだけでなく、「子供達に自然体験を・・・」と言っている大人達も大真面目に取り組める自然体験であったようです。
地域資源の活用として、ザリガニ釣りはなかなか良い企画であったと思います。


※肖像権を侵害しないよう、写真は意図的にぼかしています。
※アメリカザリガニは、特定外来生物です。適切な管理をしましょう!

笠原 均

青森県の農業改良普及指導員(普及員)です。普及員歴はすでに20数年となるのですが、お話し好きが高じて、農業の担い手育成を担当していることが多いです。 プライベートでは、「気分はプロフェッショナルカメラマン」、「YouTube再生回数が伸びないけど作曲家とウインドシンセサイザー奏者」です。 加えていうと、15年前から音楽の秘められた力をフル活用して地域おこしをやっています。そんな活動のお陰で町内会役員から目をつけられ(勧誘され)、町内会の理事なんかやっています。もちろん、町内の草刈りやしめ縄づくりも、町内会最年少として参加しています。

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