普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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大分県
塩崎洋一

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興で普及活動の第二幕、北部振興局で普及活動第三幕を終えた矢先、北部からさらなる要請があって第4幕が上がった。なかなか自分のやりたいことに集中できない、でも断れないジレンマを抱えながら、それでも全力で普及員をやる気持ちです。

なぜか、ここだけがやられる

2024.11.12

 Sくんが発表した取り組みは、組織作り、仕組み作りやそれぞれのマッチングなどが主な普及活動でしたが、この日はなぜか、耕種農家サイドで生産されるトウモロコシの獣害対策でした。
 この地区では、写真の道路に沿って約1.4ha、14カ所に作付けされているのですが、その14枚のうち、この1カ所、ここだけがやられるとのこと。去年も、ここだけがなぜかやられたそうで、今年も実証用に持っている電柵を設置することになった次第です。


 Nさんに連れられて、ポールを置いていって差し込んで、線を張りました。
 Nさん曰く「ここだけが山に接していて、ここから来るんです」とのこと、見ると存分に猪が遊んでいる様子。


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山側の電柵の外側は、彼らの遊び場に持ってこいです、右側の草藪には足跡が無数に・・・


 私はポツッと言いました。
 「汗かいち一生懸命にやりよるけど、猪んやたあ藪から見ち笑いよるで」
 (汗をかいて一生懸命にやっているけど、猪のヤツは藪の中から見て笑っているよ)


 ちなみに、農家さんが鹿よけにテープを張っているので、こちらは電柵で猪よけです。


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農家さんが鹿よけに張ったテープの外側に、手際よく電柵を張るNさん。手早い。写真右手の山の中から、イノシシがこちらを観察しているようです


 以前勤務したところの果樹農家さんの話では、高低差のある二重の柵、それをこうしたテープや防風ネットと電柵で組み合わせてやると、彼らは遠近感がズレて飛び込んでこれなくなるとのことです。
 いずれにせよ、複数の対策を組み合わせて知恵比べです。

特別賞~本番に強いタイプかな

2024.11. 8

先日来、発表練習を重ねてきたSくん、当日を迎えました。
練習でのたどたどしさはどこへやら。なかなかのものでした。


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発表するSくん。練習とは違って、うまくやっていました


そして、結果は特別賞。家畜保健衛生関係を除く部門での受賞でした。
優秀賞は逃したものの、受賞を得たことは、自信になったようです。
それでも、とりまとめ作業をやっている中では、色々と思うところがあったようですが、それは、必ず将来の役に立つと励ましてきたところでした。


実際にこうした結果が出て、はじめて身についていくスキルでもあります。
そうして将来、いつの日か、「あの時言われたのは、これだったのか」と、実感していくことでしょう。

肥育技術確立に向けたその後

2024.10.30

 月刊誌『技術と普及』2013年10月号に執筆した『大分県和牛肥育産地再編に向けた普及活動』から10年。取り組みとしては、それ以上の年月が経ちました。


※過去の取組例
飼養管理技術の見える化に向けて(その1)


 当時、広域普及指導員として、県の肥育課題解決に向けた取り組みの紹介をしていましたが、肥育の濃厚飼料の開発は、その中のひとつになります。
 以来さまざまなことがありましたが、その餌の体系を用いて県共進会で優勝した農家さん、九州管内枝肉共励会で入賞した農家さん、和牛全共に出品した農家さんなどを見ると、餌の善し悪しについては、議論の余地がない結果が出たと自負しています。
 先般、県の枝肉共励会が開催されましたが、その餌を使っている農家さんが(残念ながら現任地管内ではないのですが)、文句なしの成績を出してくれました。


 肥育経営において、売上は基本的に枝肉重量×単価が元ですが、商品性は、その枝肉でどれだけ赤身部分があるか、また、同じ重量であった場合、経営効率として増体が良く早く出荷できるかなど、さまざまな要因が絡んできます。餌をどのように使えば総合的に経営が向上するか、ということが自分の中での課題でした。
 これらをライフワークのよう思いながらこれまでやって来たたところですが、今回の共励会の成績により、思いが叶ったと確信している次第です。


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枝肉重量637.7kg、ロース芯面積113、ほか。やってくれた農家さんには感謝しかありません

発表会に向けて

2024.10.22

 今年度の畜産業績発表会に向けて、担当Sくんのリハーサルです。
 Sくんは採用2年目。実家は南部振興局管内とのことで、県南同士の親近感もあります。
 とはいえ、まだ2年目。一生懸命ですが、慣れないことも多く、周囲の先輩からは、「これはこうしたらどうか」「このスライドはもっとこの方がよい」などなど、バリエーションに富んだ突っ込みが入りました。


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奥でパソコンを操作するSくん、左が畜産部門主任のNさん、K部長、右手が畜産班のH総括。四方八方から優しい檄が飛び交っています


 アドバイスをしっかりと受け止めて、本番当日はビシッと決めて欲しいところです。
 ちなみに、内容はと言うと、管内は大分県随一の平野部で、地の利を生かした自給飼料生産のコントラクター活動が盛ん。そこに関わった普及活動の発表です。

普及活動 第三幕 ~懲りずに頑張ります~

2024.10.17

 第二幕を終えた後、「うちに来てくれ」と請われた農業法人に半年ほど勤めました。そこを退職した昨年秋、とある牛飼いさんの要望で、堆肥舎作りをお手伝いしていたところ、作業中の屋根の上で携帯が鳴りました。

 「塩崎さん、臼杵からでは遠いけど、育休代替でうちに来てくれませんか」とのこと。「高速代が出るなら」と受けた次第。そうして、7月から普及現場にて、第三幕(北部振興局)をやっています。

 すると、第二幕よりも現場にかり出される日々の状況から、「こりゃあブログにした方がよいかなあ」と思いながら、もう10月。勤務終了は年末だから、今のうちならいくらかできると、事務局へお話しした次第です。


 偶然とはいえ、堆肥舎作りをやっていたのは当管内(宇佐市)。
 しかも、現職時代に新採用で配属されたのも当管内(昭和63年4月、中津農業改良普及所)だったので、少なからぬ因縁を感じながら、勤めております。

 以前、南部振興局勤務時代にも紹介しましたが、この管内も海岸があります。ところがこちらは、豊後水道にはない風景、周防灘の遠浅です。やっぱり海の風景は、色といい香りといい、ゆずれません。


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周防灘の砂浜。遠く対岸は山口県かな。この絵は手伝っている堆肥舎の屋根からです

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