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大分県
塩崎洋一

なぜか、ここだけがやられる

2024.11.12

 Sくんが発表した取り組みは、組織作り、仕組み作りやそれぞれのマッチングなどが主な普及活動でしたが、この日はなぜか、耕種農家サイドで生産されるトウモロコシの獣害対策でした。
 この地区では、写真の道路に沿って約1.4ha、14カ所に作付けされているのですが、その14枚のうち、この1カ所、ここだけがやられるとのこと。去年も、ここだけがなぜかやられたそうで、今年も実証用に持っている電柵を設置することになった次第です。


 Nさんに連れられて、ポールを置いていって差し込んで、線を張りました。
 Nさん曰く「ここだけが山に接していて、ここから来るんです」とのこと、見ると存分に猪が遊んでいる様子。


blog_shiosaki175-2.jpg
山側の電柵の外側は、彼らの遊び場に持ってこいです、右側の草藪には足跡が無数に・・・


 私はポツッと言いました。
 「汗かいち一生懸命にやりよるけど、猪んやたあ藪から見ち笑いよるで」
 (汗をかいて一生懸命にやっているけど、猪のヤツは藪の中から見て笑っているよ)


 ちなみに、農家さんが鹿よけにテープを張っているので、こちらは電柵で猪よけです。


blog_shiosaki175-1.jpg
農家さんが鹿よけに張ったテープの外側に、手際よく電柵を張るNさん。手早い。写真右手の山の中から、イノシシがこちらを観察しているようです


 以前勤務したところの果樹農家さんの話では、高低差のある二重の柵、それをこうしたテープや防風ネットと電柵で組み合わせてやると、彼らは遠近感がズレて飛び込んでこれなくなるとのことです。
 いずれにせよ、複数の対策を組み合わせて知恵比べです。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。そして第二幕を終えて、自社で色々やっていたところ、北部振興局の要請によって、普及活動の第三幕を上げることとなった。臼杵市在住。

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