大分県
塩崎洋一
塩崎洋一
大分県豊肥振興局で経営全般の普及活動を展開中です。大分県臼杵市生まれ、九州東海大学卒。昭和63年に畜産普及員で採用されました。実家は平成6年まで肥育農家でした。
2021.01.19
今年ルーキーのIくん。この日は、4年前からお付き合いのある法人経営の野菜農家さんの本社で手伝ってもらいました。この会社では、半年ほど前から彼と一緒に動くようになりました。最近では、野菜に関しては、社長との直接のやりとりもできているようです。
先日、Iくんから
「塩崎さん、来週あそこに行くんですよね、僕も一緒にいいですか」と言われ、
「おう、社長に聞いたんか。なら、いいぞ。1時半頃に本社じゃ。社長は3時頃に帰ってくるけん、それまでに資金繰りを修正するんじゃ、手伝え」と、段取りしました。
社長不在時に押しかけて、事務員さんから決算書や償還表を借りて、資金繰りを作成して社長と検討する。
社長は、普及員が作った資料をもとに検討して判断する。あるいは、修正指示や事業展開計画の修正案を話すと、これを普及員がさらに盛り込んで校正する、という流れです。
ここで、「どうして資金繰り表を本人が作らないのか」という疑問が出てくるかもしれません。
私は他の法人経営者の場合でも、重点的な対応先では同じようにやっています。もちろん、本人に作ってもらう場合もありますが、重点対応先には、資金繰り表は基本、私(普及指導員)が作成しています。
民間の経営コンサルタントの方々がどのようにしているかは知りませんが、普及指導員がこうした業務を支援することについて、以前ある大規模農業法人の専務さんから、「うちの経営でこれだけの計画を作ってもらうとすると、民間に頼めば何百万円とかかるだろう」と言われました。普段お付き合いをしている農業経営者からのこのような一言は、間違いなく励みになります。
この日の帰り道、Iくんに言いました。
「どこかの研修会に行った時、『僕は1億円の資金繰りを作っています』と、胸を張って言えるぞ」と。
2021.01.12
法人化の相談で訪問した農家さんの庭先で大豆の話になったところ、お父さんが"きなこ"の話を始めた。
「道の駅で売りよるんじゃけど、うちのこれじゃねえといけん、ち言うしがおっち、やめてぇんじゃけど、作っち出しよるんじゃ」
(道の駅で売ってるのだけど、わが家のこれでないとだめだ、と言う人がいて、もうやめたいのだけど、作って出しているんだ)
で、案内されて作業場に行ったところ、自作のきなこマシンが登場した。
以前は手回しだったものに、ゆっくり回転するモーターを付けて、煎っているとのこと。
もともとは機械関係の技術屋だったお父さんの手製マシン。「すげぇ」の一言・・・・
実際に食べてみたら、おいしい。ホットミルクに大さじいっぱい混ぜて、きなこミルクが一番だと思います。普通のきなこに比べて濃く、甘みもはっきり。素人の私でも違いがわかるほどです。
2021.01. 8
担当する後継者組織の経営研修がありました。
この日の研修は、ドリームファーマーズJAPANの宮田社長と安部副社長を招き、経営継承や法人化、将来生き残るためにどうするかなど、若手にヒットする内容。メンバーから新たに加入を希望する農業者にも声がけし、『加入希望』を『加入申し込み』へ誘導する取り組みでもありました。
一昨年末に6人まで落ち込んだメンバーが、昨年は9人と150%増加。研修後には、数名の新規会員が獲得できたようです。
農業青年組織の加入率が低下しているのはわが県だけかもしれませんが、漫然とした閉塞状況の中において、依怙贔屓による一点突破で、県下に比類なき活気を見せている彼らです。
経営研修会の前段では、市長を招き、プロジェクト活動の紹介などを交えて行政懇談会を行いました。
宮田社長の超リアルな体験談が炸裂し、めでたく新規会員も獲得できました
※ちなみに、この研修の前座は、私の経営研修でした。
2021.01. 6
2020.10.30
毎年恒例の簿記講座が開講しました。全12回、みっちり手書きの簿記講座です。
所内には参加者名簿を供覧し、各部門担当者には「現地で会った時には、励ましてください」と連携を取りながら、「質問は各部門で対応」と、負荷もかけます。
管内には、主な品目のピーマンと夏秋トマトで就農学校が設置されています。ピーマンはB市、トマトはT市になりますが、両市の共同開催なので、それぞれから参加があります。
普及としては、いつものように「若手必修」のかけ声の中、今年のルーキーSくんとIくん、久しぶりに普及現場に着任したNさんが受講です。この場を通じて農家さん同士の仲間づくり、普及員と農家さんの関係構築、大切な普及方法OJTもねらいです。