普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
   普及指導員とは・・・こちら

RSS

富山県
柳瀬美智代

柳瀬美智代

富山県高岡農林振興センターで、地域担当しています。地域担当の役割は主穀作(水稲、大麦、大豆)の技術改善や集落営農等の組織化など、地域全体のコーディネートです。

「富富富」生育は順調

2018.07.17

 富山県では、厳しい米の産地間競争を踏まえ、おいしさを最大限に発揮し、高温にも強い富山米新品種「富富富(ふふふ)」を開発しました。今年の秋には、その本格デビューを控えています。


yanase_57_1.jpg
富富富の看板


 生育特性は、以下の通りです。
 ①登熟期間が高温でも白未熟粒が少ない。
 ②草丈が短く、倒伏しにくい。
 ③いもち病に強く、農薬の使用量が節減できる


「富富富」は今、幼穂形成期(稲の赤ちゃんができる頃)を迎えています。葉色、茎数を調査、診断して肥料の時期や量を決めます。


yanase_57_3.jpg  yanase_57_2.jpg
右 :茎の根本の穂を確認中


yanase_57_4.jpg
穂肥(ほごえ)の指導をする農業革新支援専門員


 「穂肥は窒素成分で1.0kg/10aに抑えましょう」
 マスクの人は私、日焼け対策の完全防御。
 ずっと食べ続けたいお米として、全国の消費者や生産者から愛され選ばれるブランド米に育てていきたいと、徹底した品質管理で、技術指導に取り組んでいます。
 店頭に並ぶのを楽しみにしてください。


▼「富富富」ホームページ

水稲栽培研修会

2016.03.22

 いよいよ、28年産稲作に向けた活動の開始です。
 今日は水稲栽培研修会を開催しました。今年の重点指導は、健苗育成と適正な田植えです。


yanase_56_1.jpg
説明する私。
「育苗期間は20日間です、実態は23日間と長くなっています。これでは、老化苗で初期生育が劣ります」


yanase_56_2.jpg
植付深さは3cmにする。深いと初期生育が劣ります


yanase_56_3.jpg  yanase_56_4.jpg
田植機調整の研修


 「苗、半作」、「初期生育確保が収量向上への第一歩」。ていねいな作業こそ、安定生産につながります。
 3年連続、特A獲得に向け、富山米のスタートです。

農業の見える化、提案

2015.09.24

富山県では、稲の刈取作業がピークを迎えています。

本日は、ICT対応コンバインによる収穫作業の実演会が開かれました。この機械では、食味と収量の情報を、圃場1枚ごとに把握、管理・蓄積ができます。


yanase_55_2.jpg
コンバインの秘密。刈り取ったモミの重さを計る秤(はかり)で「収量」、玄米のたんぱく含有率を計る装置で、「食味」を数値化します


yanase_55_1.jpg
収穫作業開始前に、スマホの「作業開始」ボタンを押すと、作業時間の記録が始まります。終了後「完了」ボタンを押すと、作業日誌ができ上がります


yanase_55_3.jpg
作業日誌の完成です

yanase_55_4.jpg
食味値に応じた米を区分して管理することで、有利販売につなげることが可能です


圃場のデータを分析し、翌年の施肥設計につなげ、施肥量を圃場ごとにきめ細かく設定できるようになれば、安定生産、安定経営になります。
データは技術の蓄積でもあります。技術を継承する、つまり後継者育成にもなることを期待したいです。

安全第一

2015.04. 6

 管内では昨年、農作業事故が4件ありました。1件は死亡事故。痛ましいことです。
集落営農組織で組作業中に事故があった場合には、組織内で被害者、加害者となる事態にもなりかねません。
 事故を起こさないために普及がどのような働きかけをすればいいのか、今日は労災加入支援研修会を開催しました。


yanase_54_1.jpg
講師を務めました
管内の労災加入状況と今後の方向について報告しました。


yanase_54_2.jpg
労災保険料と消費税のシミュレーションの説明
実際にどのくらいの保険料がかかるのか、決算書をにらみながら金額を提示しました。


yanase_54_3.jpg
労災加入に向けて社会保険労務士と協議中
この組織は、労災加入に向け準備中。委託作業は労災の対象となりません。いかに時間管理して行くか、書類作成について社労士と熱い議論をしています。


yanase_54_4.jpg
危険な場面はいくつもあります
夕方、少しだけと思い、ゴーグルをつけずに作業。何かが回転刀にあたり、チップソーの破片が目に飛び込んだ。


 目的は労災加入ではなく、農作業事故をおこさないようにすること。小さな事故を振り返りながら、作業の確認、事故防止への認識の向上が最も大事だと思います。
 モノづくりの前に人が大事、組織の継続は労務体制の整備がキーワードです。

稲作農業の体質強化事業の推進

2015.02. 3

 今回の補正事業の対応では、全国の農業関係者が大変忙しい状況です。
 詳細が決まらないうちに、締切が1月30日と、とてもタイトなスケジュール。できるのか! と不満が出そうになりますが、まずは動かないと進みません。
 農家への説明会、地域別の取組メニューの整理などやるべき事が山済みです。どのメニューが取れるのか、農家と一緒に考えて、経営全体の低コストにつながるように支援したいと思います。


yanase_53_1.jpg
説明会で説明する私
農家からは具体的な事例が質問され、返答に困っています。
「・・・・」
わからない点は確認して連絡します。


yanase_53_2.jpg
生育調査
生育診断のメニューに取り組む方は、草丈、茎数、葉色の調査が必須です。


yanase_53_3.jpg
追肥作業
暑い時期の作業は大変苦痛です・・・


yanase_53_4.jpg
追肥作業を流し込み肥料で・・・・
作業の軽減につながります。


yanase_53_5.jpg
流し込み除草剤
これも省力化です。用水量が十分にないと難しいのですが。


 低コストが手抜きになり収量減少にならないように、しっかり指導する必要があります。
 27年度も忙しくなりそうです。

1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

上へ戻る

カレンダー

loading ...

みんなの農業広場に戻る

アーカイブ