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◆2020年12月

島根県
長妻武宏

「ごいせクラブ」設立総会開催

2020.12.28

 令和3年秋に開業予定の、道の駅「ごいせ仁摩」へ農産物を出荷する農業者の会「ごいせクラブ」が立ち上がりました。
 設立初期メンバーは29人で、まだまだこれからという感じです。開業に向けてもう少し増えていくと思いますが、開業後に農産物が売れるかどうかを見て判断する人も多いと思います。


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「ごいせクラブ」設立総会


 設立に際して、県境の広島県庄原市にある道の駅「たかの」の井上啓氏(株式会社緑の村 統括本部長)から『繁盛する直売所でみんなイキイキ!』と題した講演を聞きました。


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講演会


 オープン時は出荷者も品数も少なかったが、対面販売で話したことを駅の運営に結びつけたり、西日本最大面積の庄原市の農産物を集荷するトラックを走らせたりと工夫をして、今はギフトや外販など、店舗以外でも販売が伸びていること。会員が新たな会員を呼び集めてくれるようになるよう、特徴ある店作りに取り組んでいると言う話でした。
 会員同士の「以前は診療所で顔を合わせてたけど、今は道の駅で顔を合わせるね」という話に顔も和みました。
 「ごいせクラブ」もこんなクラブになるよう支援して行ければと思います。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

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長妻武宏

地理的表示保護制度取得の「三瓶そば」

2020.12.25

 三瓶そば振興協議会の会長が「三瓶そばのポスターができたので事務所に貼ってください」と、訪ねてこられました。


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 在来種のソバは、全国的に多種あると思いますが、三瓶そばも「石見國 産出多シ而シテ安濃郡三瓶山ノ産ヲ佳トス」(『蕎麦志』明治28年11月15日京都の河道屋発行)とあるように、三瓶周辺で古くから栽培されています。


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国立公園三瓶山


 三瓶そばは、苦味雑味数値が高いことから、深みのある味が特徴とのことです。今年は地理的表示保護制度(GI)第91号として登録され、今後も長くこの味を伝えていけるようになったことと思います。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

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長妻武宏

直播栽培のエゴマの収量調査を行いました

2020.12.22

 大田市内のエゴマは、ほぼ収穫が終了しました。
 今年は梅雨の長雨と梅雨明けの日照り続きが影響して、播種や定植時期が数日違うだけにも関わらず生育に大きな幅があり、同じ農家でもほ場によって、10a当たり10kgから70kgという大きな差がありました。
 天気に大きく左右された年でもありますが、収穫前には「花鶏(アトリ)」という渡り鳥が群れでやって来て、エゴマをついばんでいくという被害も発生しました。今年度の平均収量は、10a当たり約17kgと、利益が出ない状況です。


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収穫したエゴマの乾燥


 市内で初めての直播栽培。播種後の大雨で種が流れてしまったほ場以外は、おおむね順調に栽培することができました。
 2カ所のほ場で実施した坪刈り収量調査は、それぞれ10a当たり97kgと92.3kgで、目標の50kgを大きく上回ることができました。


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手作業での種落とし(坪刈り時)


 坪刈り収量調査は、丁寧に時間をかけて種子(実)をふるい落として集めた収量なので目標を上回ることができましたが、収穫ロスを含めた実収量は10a当たり50kgと、坪刈り収量の約半分となりました。しかし、手間を省くことができれば面積拡大が望めます。
 現在、「エゴマ直まき栽培暦」を作成していますが、エゴマ栽培では栽培技術に加え、収穫技術の向上が重要だと言うことがわかりました。


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機械収穫


 「えごま油」は産直などで販売していますが、今年はコロナ禍のためか売れ行きが鈍いと言うことです。

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新規就農者と農業士の交流会

2020.12.16

 大田管内の新規就農者の育成や地元への架け橋として、指導農業士や青年農業士の方々には、さまざまな場面でお世話になっています。

 このほど、新規就農者と農業士との研修会および交流会を開催しました。
 研修会では、地元の施設園芸農家や新規就農者の農場などの見学、昼食後の交流会では、自己紹介から始まり、就農して実際に農業をやってみてどうだったかなどの感想や話がありました。


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 "新規就農者"とひとくくりに書きましたが、この4月以降に集落営農法人へ雇用就農した青年、農業士の農場で園芸を学ぶ人、畜産や園芸を認定新規就農者として経営開始をした人など、さまざまです。

 交流会前のバスの中では、新規就農者と農業士との会話は控えめでしたが、帰りのバスでは、雑談や相談などの会話が増えました。
 交流会というオーソドックスな会の持ち方ですが、次へつながる会になりました。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

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鳥獣被害対策現地指導会

2020.12.10

 島根県では、隠岐郡を除くほぼ全域にイノシシが生息しています。
 大田市でも、イノシシ被害対策をするのが当たり前の状況で、電気柵やワイヤーメッシュで囲っていますが、イノシシ以外の何かがほ場に入って来て農作物を荒らしていきます。


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獣害により、収穫をあきらめた白ネギほ場


 「イノシシ以外の何か」は、サルだと思われますが、下の写真のように、ワイヤーメッシュと電気柵を組み合わせたサルの被害対策をしているほ場でも、排水対策のための溝をこじ開けたり、上から強引に入ってきたりします。


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ワイヤーメッシュと電気柵を組み合わせたサル対策の柵


 指導会では、獣が侵入する場所への柵追加など、地形を見ながら改善策を指導しました。
 また、指導会後にトレイルカメラを設置して検討しようとしましたが、いざ撮影してみると、なかなかほ場の中へ入ってくる様子が撮れませんでした。
 「猿知恵」とは言いますが、猿の行動力には感心します。


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現地指導の様子


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自動車道入り口付近にいたサルの群れ(大田市内)

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島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

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