普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2020年3月

大分県
塩崎洋一

難局を乗り越えて

2020.03.27

 管内には二つの農業青年組織があります。そのうち、今年度、プロジェクト活動に取り組んだZ会ですが、なんと、先日の県の発表大会で総合優勝を果たしたのです。これは、ポイント制ですが、プロジェクト発表の部で2位、意見発表の部で1位を受賞してのこと。


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総合優勝の証、ライオン賞。Z会では初の受賞


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左端がプロジェクト2位のA君。右から2番目が意見発表で優勝したO君。O君は、先般紹介した、林業の彼です


 一昨年の秋、所内事情で私が担当になった際には、県の組織からは脱退、会の存続も危ういところでした。もちろん理由があってのことですが、後継者組織育成を進める普及員の立場としては、黙って見過ごすわけにはいかない状況でした。
 このZ会のメンバーの半数は、十数年前に私が県の組織を担当していた頃の顔ぶれでした。つまり、塩崎ワールドを知っているメンバーです。年が明けて昨年の春先、総会前の決算処理と総会資料作成をやっていたところ、その時は来ました。総会を行って新年度に臨むにあたり、組織内の様々な問題が浮き彫りになってきたので、私がダイレクトに指導、指示、アドバイスを行い、その問題を自分たちで解決、並行して今年度のプロジェクト活動に向けて団結を図ったのでした。


プロジェクト活動、始動
仲間作り成功!!!


 また、プロジェクト活動だけでなく、通常の定例会や県の組織活動に絡んだ打ち合わせの中で、意見発表の部にも挑戦することとなりました。これには私はあまりタッチせず、練習の時に何度か意見を言った程度でしたが、なんと県で1位をとったのです。


 一時は解散、とまで落ち込んでいた状況を、彼ら自身が問題意識を持って乗り越え、その上、今年度は対前年比150%の会員数へと、自分たちで組織作りにも動いたのでした。
 また、令和2年度、3年度までプロジェクト課題を設定するところまで目標設定できたことは、所内の連携も合わせての結果でもあります。主役の彼らが羽ばたけるように、頑張ろうと思ったところです。

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

長崎県
内田早耶香

お世話になりました

2020.03.25

blog_uchida1_1.jpg ここのところ五島地域は、暖かい日が続いています。桜のつぼみも膨らみ始め、気の早い樹は開花を始めています。


 このたび、人事異動が決まりました。
 五島地域は穏やかで、生産者の方々もたいへん優しく、楽しい3年間を過ごすことができました。今年度は「みんなの農業広場」でブログを執筆させていただき、自分の普及活動を客観的に分析する、いい機会になりました。


 これからも生産者の方々が楽しく農業に従事できるよう、陰ながらサポートをしていきたいと思います。
 1年間お世話になりました。

ツイッターで五島の旬な情報を発信中!


内田早耶香

長崎県五島振興局農業振興普及課の内田です。普及員5年目の農産担当(水稲、麦、大豆、かんしょ等)です。農家さんのお役に立てることを夢見て、日々現場に出ています。

佐賀県
平野稔邦

テレワークを活用したWEB会議を開催

2020.03.23

 佐賀県は、全国の自治体でも先駆的にテレワークを推進し、特に普及指導員には一人一台のタブレットを支給し、その活動を支援してきました。その結果、タブレットを活用したペーパーレスでの職員会議はもちろん、普及活動中や出張時にも携帯して活用することで、テレワークを実践してきました。

 新型コロナ対策としてイベントや会議、研修会等が中止や規模縮小される中、今回、普及指導員間での会議をWEB上で開催しました。佐賀県内の各普及センター職員と県庁の本課とをつないだ担当者間の会議でした。


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左 :WEB会議の開催状況
右 :事務所の一室でWEB会議に参加


 私の後任(このブログの執筆者)を決める内容で、これまでの投稿状況や条件等を説明しました。積極的に投稿し、普及活動の取組みを紹介してくれる人にお願いしたいと話をしたところ、杵島普及センターの井上技師が、執筆したいと積極的に手を挙げてくれました。今後の投稿に期待してください。


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 私は、今年度末で退職し、みかんの専業農家として親元就農することになりました。
 これまでICTを活用した普及活動を中心に、ドローンの活用や農福連携の取組み等を紹介させていただきました。今後は一農業者として、普及指導活動を見守っていきたいと思います。
 長い間ありがとうございました。

平野稔邦

佐賀県佐城農業改良普及センターで果樹を担当しています。佐賀県ではテレワーク推進の一環で普及指導員は、一人一台のタブレット端末を持ち日々の普及活動に活かしています。タブレットを活用した普及活動を中心に、産地の動き等を紹介します。

島根県
長妻武宏

就農相談会に参加しました

2020.03.18

 新型コロナウイルスの影響で、現在、イベントなど多くの催事が中止になっています。
 3月の就農相談会は中止になったようですが、2月に大阪で開催された就農相談会へ参加してきました。
 最近は、就農相談会へ来る人が少なくなったと聞いていたのですが、多くの参加があり、開始(13時)直後から終了の17時まで、切れ目なく相談がありました。


 今回出展した「邑南町」は、来年度から町としてブドウを振興する計画があります。地域興協力隊として野菜・ブドウの栽培を学び、3年後にはリースハウスなどを利用して、果樹(ブドウ)農家をめざしてもらう予定です。


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 邑南町は島根県オリジナル品種「神紅」(しんく)の栽培産地をめざしています。次年度の就農相談会にも何度か出展する計画がありますので、また、一緒に参加できればいいと思っています。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

大分県
塩崎洋一

「『絆』物語」その後

2020.03.16

 以前私が投稿した「『絆』物語」のK農園さん。その後色々ありました。


「普及活動『絆』物語」賞を頂きました
絆物語 Part2
「チームK」始動


 私が前任地を離れて2年後の、一昨年秋のことです。担当のH普及員に奥さんから「どこかで資金借りられないかな?」とのメールがありました。
 そのメールを彼女が受信した時、これまた偶然というか、県の若手普及員研修のワーキンググループで、私がアドバイザーとして、隣に座っていたのです。たしか、「なんで、もっと早く知らせて来ないのか」と言ったような記憶が・・・・


 年が明けて平成31年1月、早速Hさんに資金繰り作成の間接アドバイスと、あとは、休日に少々お手伝い(それが良いかどうかは別の議論)。
 そして、これまでもいくつか紹介したとおり、銀行に相談することにしました。


 私の管内では地銀のM支店、K農園さんの町はS支店です。まずはH普及員がS支店へ打診に行きました。もちろん私は、M支店の支店長経由で、S支店に口利きをお願いしました。

 過去実績3年の赤字で、相変わらずの債務超過(固定負債は延滞なく返済して来ています)状態では厳しいと思いつつでしたが、案の定、S支店からは融資不可の返答。もう打つ手がないと思いながらも、どうにかしようと考えていた翌日、M支店の支店長から「うちで話を受けます」との電話。天地がひっくり返るミラクルでした。


 そして、運転資金を何とか確保し、前年まで繰り返してきた買掛け未払いの精算、当年度発生の経費の精算に加えて、次年度への仕込み経費などを精算し、この1年で負のスパイラルは、一気に逆転したのです。


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後ろ姿が調査研究チーム、K広域普及員、現地の経営担当Y普及員、右が花担当のH普及員。この日はチームのラストミッション、現地検討でした


 もう5年ほど前になりますが、あの「物語」の時と何が違うのか。
 普及の側としては「うまくいった」ですが、経営の側からすれば、運が良かったとしか言いようがありません。
 つまり、K農園を取り巻く誰かのうち(とくに人的な関係において)、一人が欠けていても、違っていても、このミッションは成功しなかった、と言えるからです。

 昨年3月末に運転資金融資を確保し、今年度は経営広域普及指導員と一緒に、現地の調査研究をグループで取り組む体制にし、管轄外の私も顔を出せるようにして、フォローアップをしてきました。


H普及員は、令和元年度「第7回農業普及活動高度化全国研究大会」において、農林水産省生産局長賞を受賞しました。詳細はこちらをご覧ください

塩崎洋一

昭和63年に大分県で普及員として奉職。 令和4年3月に早期退職して農業に踏み込み始めたが、普及現場の要請により中部振興局を舞台に、普及活動の第二幕が上がった。臼杵市在住。

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