射水市のこまつな農家、ダルマ・ラマさんが、自ら栽培するこまつなを使った「こまつな入りネパール餃子『モモ』」を考案して、12月8日に新商品の試食会がありました。
ネパール出身のダルマさんは、2005年に県内の女性との結婚を機に来日し、こまつな農場の「はっぴーファーム(射水市)」を知人を介して知りました。日本での就農に関心が出たため、はっぴーファームでの短期パートや研修を重ねたことで経営者の信頼を得、はっぴーファームを第三者継承で譲り受け、昨年7月から新規就農者として毎日真摯に農業に取り組んでいます。
第三者継承では、ハウスなどの施設・機械やパート従業員のほか、販路や商号などの無形資産も引き継いだことから、経営1年目にもかかわらず、通常の独立自営の新規就農者では実現できない規模の経営を行っています。
そんなダルマさんが作るこまつなは、あくが少なく生でも食べられると評判で、射水市の徳永食品(株)の『小松菜餃子』に材料提供を行っており、その餃子は射水市のふるさと納税の返礼品にもなっています。
今回ダルマさんは、母国ネパールで祭りの際などに食べられている餃子「モモ」に注目し、モモを徳永食品(株)に委託製造してもらい、はっぴーファームで販売するという企画を考えました。その試食会にあわせ、2日前の12月6日にも新聞取材があったので、同席してきました。
左 :取材を受けるダルマさん
右 :揚げ餃子(左)と蒸し餃子(右)
日本の餃子と違い、餡にはシナモンやクローブなどのスパイスが入っています。試食会にはチリソースのようなエスニック味のものとエゴマソースの2種類が用意されており、なかでもエゴマソースの方は餃子に穴をあけてソースを注ぎ込んで食べるという形式だったことが特徴的でした。これらソースのレシピを付けて、2019年3月から冷凍食品として一般販売(予定価格:10個入り300円)するとのことです。
また、「富山ネパール文化交流協会」の会長でもあるダルマさんは、県内をはじめ全国のネパール料理店にモモを提供するとともに、そこで一般客に向けて委託販売をしてもらうことも考えているそうです。
このように、こまつな農家として頑張っているダルマさんですが、実は仏教画であるマンダラの絵師でもあり、これまで多くの作品を制作・販売したほか、富山や金沢でマンダラ教室を開催していました。
ただ、現在はこまつな農家として忙しく、なかなか制作に取りかかれないことが悩みのタネだということです。
収穫中のダルマさん(左)とダルマさん作のマンダラ
富山県砺波農林振興センターで、花きと薬用作物の担当をしています。
担当地区は南砺市で、チューリップ球根と小ギク等切花生産者を中心に技術指導をしています。