普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2018年12月

島根県
長妻武宏

平成30年度しまね和牛種雄牛展示会

2018.12.28

 しまね和牛の種雄牛展示会が雲南市の島根県畜産技術センターのしまね和牛改良科で開催されました。


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 以前紹介した「久茂福」号は現在も健在で、精液が製造されています。また、この久茂福号を父とする「蔵久」号も、今回新たに紹介されました。


 種雄牛の名号は似たような名前が多く、覚えるのが大変ですが、しまねの種雄牛くらいはと、血統などを記憶しています。ただ、年齢とともに忘れることも多くなり、すぐに名号が出てこないこともあるので、名簿を持ち歩かないとだめかと思う、今日この頃です。
 この日は、例年実施されている牛肉の食べ比べもあわせて行われました。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

富山県
井上徹彦

こまつな入りネパール餃子「モモ」発売決定

2018.12.26

 射水市のこまつな農家、ダルマ・ラマさんが、自ら栽培するこまつなを使った「こまつな入りネパール餃子『モモ』」を考案して、12月8日に新商品の試食会がありました。


 ネパール出身のダルマさんは、2005年に県内の女性との結婚を機に来日し、こまつな農場の「はっぴーファーム(射水市)」を知人を介して知りました。日本での就農に関心が出たため、はっぴーファームでの短期パートや研修を重ねたことで経営者の信頼を得、はっぴーファームを第三者継承で譲り受け、昨年7月から新規就農者として毎日真摯に農業に取り組んでいます。

 第三者継承では、ハウスなどの施設・機械やパート従業員のほか、販路や商号などの無形資産も引き継いだことから、経営1年目にもかかわらず、通常の独立自営の新規就農者では実現できない規模の経営を行っています。
 そんなダルマさんが作るこまつなは、あくが少なく生でも食べられると評判で、射水市の徳永食品(株)の『小松菜餃子』に材料提供を行っており、その餃子は射水市のふるさと納税の返礼品にもなっています。


 今回ダルマさんは、母国ネパールで祭りの際などに食べられている餃子「モモ」に注目し、モモを徳永食品(株)に委託製造してもらい、はっぴーファームで販売するという企画を考えました。その試食会にあわせ、2日前の12月6日にも新聞取材があったので、同席してきました。


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左 :取材を受けるダルマさん
右 :揚げ餃子(左)と蒸し餃子(右)


 日本の餃子と違い、餡にはシナモンやクローブなどのスパイスが入っています。試食会にはチリソースのようなエスニック味のものとエゴマソースの2種類が用意されており、なかでもエゴマソースの方は餃子に穴をあけてソースを注ぎ込んで食べるという形式だったことが特徴的でした。これらソースのレシピを付けて、2019年3月から冷凍食品として一般販売(予定価格:10個入り300円)するとのことです。

 また、「富山ネパール文化交流協会」の会長でもあるダルマさんは、県内をはじめ全国のネパール料理店にモモを提供するとともに、そこで一般客に向けて委託販売をしてもらうことも考えているそうです。


 このように、こまつな農家として頑張っているダルマさんですが、実は仏教画であるマンダラの絵師でもあり、これまで多くの作品を制作・販売したほか、富山や金沢でマンダラ教室を開催していました。
 ただ、現在はこまつな農家として忙しく、なかなか制作に取りかかれないことが悩みのタネだということです。


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収穫中のダルマさん(左)とダルマさん作のマンダラ

井上徹彦

富山県砺波農林振興センターで、花きと薬用作物の担当をしています。 担当地区は南砺市で、チューリップ球根と小ギク等切花生産者を中心に技術指導をしています。

島根県
奥野かおり

ハウス内環境の見える化

2018.12.26

 調査の一環として、近所のイチゴ栽培農家に環境計測機器を設置したところ、事務所にいながらにして、ハウス内の状況がわかるようになりました。
 機器を設置させていただいた生産者は県内ではかなり高いレベルの収量を上げており、栽培環境を計測させてもらうことで、高収量をあげるポイントがわかるのではないかと期待しています。


 今日は久々に生産者のほ場を訪問して、生育状況を見させていただきました。
 実際の株はカメラで見る印象よりもずいぶん大きかったです。気温、地温、炭酸ガス濃度、どれをとっても生育が進んでいるだろうと思っていましたが、与えている液肥の濃度も高めということから、他の生産者のほ場よりも株が大きいわけだと納得しました。摘葉、摘果、芽の整理もきちんと行われていました。今年は2番目の果房が出てくるのが遅いとのことで、年明け以降の収穫がやや心配です。


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ほ場で撮影。株が大きく育っているので、果実を覆い隠しています


 計測したデータはほぼリアルタイムで確認できるため、生産者の方も「スマホでハウス内の状況がわかって便利。データを見ながら加温機や炭酸ガス濃度の設定を考えている」と話してくれました。あとは、2分ごとに録りためられていくデータを、今後に向けてどのように処理していくのかが課題と思っています。データを入れるだけで簡単に処理してくれる、そんなアプリがあるといいけれど・・。


定点カメラ。経時でみると、生育の進み具合がわかります
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11月10日


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12月1日


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12月20日


 年末はイチゴ生産者の方々にとってはたいへん忙しい時期です。おいしいイチゴをたくさんつくり、消費者のみなさんを笑顔にしていただきたいです。

奥野かおり

島根県農業技術センター技術普及部野菜技術普及課の奥野です。主にアスパラガス、メロンを担当しています。地域の技術的な課題解決、研究部門の開発した技術の橋渡しができるよう日々励みます。

島根県
長妻武宏

平成30年度中国ブロック普及活動研究会

2018.12.22

~島根県農業改良普及事業70周年記念大会~


 2年前に、「開催するのか、しないのか」から始まった、島根県農業改良普及事業70周年記念大会。副知事や指導農業士の来賓あいさつ、『普及活動実践論』著者の日高勝定氏の記念講演、また、他県の普及員の参加もあり、盛大に開催することができました。


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70周年記念講演会


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ポスターセッション


 昨年、記念大会の開催が決定した際、県普及職員協議会の役員からはさまざまな案が出されましたが、なかなか決められませんでした。そんなとき、「青年部(農業職で県に採用された30歳前半までの職員の会)に案を出してもらい、それを元に決めよう」という話になりました。


 後日、青年部からは、「他県の職員と交流がしたい」「伝説の普及員の話が聞きたい」「記念植樹がしたい」など、多くの案が出てきました。
 平成30年度は、中国ブロック普及活動研究会の開催当番が当県になるため、70周年記念大会と同時に行えば他県と交流ができる、ということで、中国ブロックの総会で同時開催の了解を得ました。
 伝説の普及員日高氏には、まだ詳細が決まっていない段階での依頼でしたが、快く引き受けていただきました。


 日高先生、全国農業改良普及支援協会、中国各県の協議会役員、そして青年部。みなさん、ありがとうございました。

長妻武宏

島根県の長妻です。畜産が専門の普及員ですが、過去には、イノシシの研究などもしていました。島根農業の応援団員になりたいと思っています。

佐賀県
平野稔邦

鳥獣害対策の点検にもドローン活用を検討中

2018.12.21

 今年度当普及センターに配備された撮影用ドローンは、作物や果樹の栽培状況確認等に利用してきました。
 色々な使い方を模索している中、今回は、鳥獣害対策のモデル集落における、集落内の圃場点検作業に利用できないか、検討しています。


 近年は、鳥獣害対策として集落や地域単位等広域にワイヤーメッシュを設置するのが一般的な取り組みとなっていますが、イノシシ等に破損させられたままで、メッシュの機能が発揮できない状況になっている場合が多く見受けられます。
 そのため、定期的に集落等地域で、共同での点検に基づく管理・補修が必要なのですが、広域であること、また、山中や急傾斜地に設置した場合等では労力的な負担が大きいことなどから、なかなか点検が実施されずにいる状況です。そのため、この集落点検を効果的に行うことにドローンが利用できるのではないか、ということになりました。


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集落点検の様子。通路からの点検(左)と、傾斜地の山中での点検(右)


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左 :イノシシによるメッシュの破損個所
右 :トタンで補修したメッシュ


 具体的な活用方法として、急傾斜地の点検に、ワイヤーメッシュに沿って飛行・撮影して、破損場所の特定や上空から圃場全体の状況確認をおこない、水稲の被害場所から侵入口の予測につなげられないかと考えています。
 まずは、管内のモデル集落での点検作業に役立てられるよう、準備を進めていきます。
  

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左 :ドローンによるワイヤーメッシュのチェック
右 :ワイヤーメッシュ設置地区の空撮


平野稔邦

佐賀県佐城農業改良普及センターで果樹を担当しています。佐賀県ではテレワーク推進の一環で普及指導員は、一人一台のタブレット端末を持ち日々の普及活動に活かしています。タブレットを活用した普及活動を中心に、産地の動き等を紹介します。

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