飼養管理技術の見える化に向けて(その1)
2017.02. 9
冬場になってからでしょうか、管内の去勢子牛の中に、尿石が見られるものが出てきました。
子牛を高く売るためにはしっかりとエサを食わせなければなりませんが、濃厚飼料の量によって、また、そのエサの成分によって、症状に濃淡が出ます。あるいは、同じエサを同じ量だけ食べていても、尿石症状が出るものと出ないもの、さまざまです。
もちろん、肉用牛農家で使われる子牛用の配合飼料は、材料の配合割合などの詳しい成分はなかなかわかりません。そこで、管内の農家さんの子牛の尿を調べて、このエサをこれだけやっていれば、アルカリ度合いやミネラル分などがどうなるかを見て、飼養管理指導に役立てよう。これなら農家さんの庭先ですぐに判断できるし、しかも牛の状況が「見える化できる」と、E普及員がやり始めました。
そこで、私から「ならば、エサの中身が全部わかっているエクセレント(※)を使った牛を調べてみよう、何か基準になるかもしれない」と提案したところ、早速N牧場に向かうことになりました。とっても寒い日でした。
N牧場とエクセレントというエサについては、「技術と普及」平成23年10月号に紹介しています(タイトル:「大分県和牛肥育産地再編に向けた普及活動」)。
※ 「エクセレント」とは和牛肥育のエサで、従来、大分県内で肥育期間のステージで3種類の濃厚飼料を使用していたものを、一貫して1種類の濃厚飼料で管理する体系用に、普及を中心にした現場活動の中から作られたもの。
なぜか雌牛から採取するのが得意なE普及員。平均10頭で8頭は採取してます