生まれも育ちも北海道の"道産子"(馬ではありません!)の私にとって、"樹に実をつけているキウイフルーツ"は南国のイメージ。若い頃にニュージーランドへ旅行し、たわわに成っているキウイフルーツに感激っ!(^o^) した、非日常の景色でした。
その、非日常が、この北海道にありました。
ことの始まりは今年の5月、地元新聞に「造園業者がアロニアとキウイのジャム加工し人気」と写真入りで報じられました。アロニアには個人的に少しの思い入れがあるので「ん?」と思って記事を読んだのですが、なにせ"造園業者"なので『農業者じゃないのねぇ~。えぇ? キウイって?』とお気楽な一読者に徹していました。
ところが、檜山振興局の林業部局から巡り巡って道南農業試験場の果樹専門の普及指導員へ指導依頼があり、地元普及センターとして&高付加価値化担当者として(?)同行することになりました。
初めて訪れる店舗兼事務所の入り口のガラス戸を開けると、頭上には、あのニュージーランドの風景がっ!!
左 :「・・・ここはどこ?」→北海道です
右 :床に暖房用の薪が積んでるのが風景としてはミスマッチでしょ?(*^_^*)
グリーンカーテンの意味合いで植えたキウイフルーツが大きくなり、こんなに大量の果実を付けるようになったそうです。
...いやぁ、びっくり!(*_*)
で、私のお仕事の部分としては...
収穫された果実は新聞に掲載されたとおり、ジャムに加工して販売する計画(すでに試験販売中)とのことで、できたてピカピカの加工室も整備されていました。
左 :ピカピカの加工室におじゃましました(左は果樹担当普及指導員)
右 :調理台に並ぶジャム(手前はアロニアジャム)
この造園業のご夫妻2人でジャムを製造しているとのことで、加工や販売に関する情報提供や、加工技術のお話をさせて頂きましたが、【加工・流通】を専門項目に持つ私としては、『あ~関わりたい・・・』と、妙な普及員魂(?)がメラメラと・・・
お話を伺った短時間の中で、ジャム加工技術から、栽培に取り組む方々(みなさん造園業者とのこと)での加工販売への取り組み、グループの育成、販売の仕方や販売時のポップのイメージ、果ては地域振興までの構想図が頭の中で組み上がっていき『あ~やってみたい...』。
しかし、農業改良普及センターの職員が、造園業界にどこまで関わるべきか、関わっても一定の成果が見えるまでの支援継続ができるのか?
・・・ということで、情報提供や要請(が、あればですが)への対応と整理し、自分の本来業務をがんばらなければ...という結論に達しました。
頭上のキウイフルーツをながめながら、若かりし頃のニュージーランドの思い出と、普及指導員としての"理想と現実"に思いをはせたひとときでした。
平成24年から檜山農業改良普及センター所属。25年度に高付加価値に係わる仕事に変わりました。北海道に新幹線が来るのも間近!北海道の入り口で地域農畜産物の付加価値向上に邁進します。