「芸北地域法人連絡協議会」が開催されました
2009.12.28
はじめまして。広島県で普及指導員をしています延安です。今回が初めてのブログです。よろしくお願いします。
広島県では、「集落農場型農業生産法人」(略して集落法人)の育成が進められ、現在、172の集落法人が設立されています。これは全国で一番です!
本県の76%を占める中山間地域では、過疎化と高齢化が進み、耕作放棄地が増え、農業だけでなく集落の存続が危ぶまれています。その対策として集落の農地をまとめ、集落全体で農業経営を行うのが集落法人です。
今回、12月11日(金)に、私の所属する西部農業技術指導所は、広島県芸北地域(安芸高田市、北広島町、安芸太田町)の集落法人33法人で構成する「芸北地域法人連絡協議会」主催の研修会をお手伝いしました。
研修会の午前の部は、協議会役員と市町・JAの担当部課長で意見交換会を開催。
芸北地域は米が主体ですが、所得を確保するため、集落法人がキャベツなどの野菜を作っています。しかし、今年のように安くなると、出荷する箱代も出ない状況です。
キャベツを作っている法人で連携し、少しでも再生産出来る価格に近づくための販売方法や、生産コスト削減の方法などが話し合われました。
午後の部は、講師を呼んでの講演会。農業では苦手とされる「売り方」について勉強しました。その中で、「芸北地域の豊かな自然環境で作られた、安全安心の農産物であることを消費者に理解してもらうことが大切。地域をイメージした地域ロゴを考えて、すべての農産物を共通した地域ブランドにしてはどうか」の提案がありました。
集落から地域全体の取り組みに発展させ、消費者と農村の結びつきを強くしていく具体的な取り組みが必要と感じました。私もその取り組みのお手伝いができればと思っています。
この日集まった法人の方たちは、定年退職して農業に戻られ、活躍されている方も多くいらっしゃいます。農村は、今、このような方たちに支えられていますが、みんなでアイデアを出して、次の世代に引き継げるよう、集落法人の農業経営を築き上げようと必死でがんばっていることを知っていただけると幸いです。