田んぼの大豆には工夫が必要だ!
2009.08.25
大豆といえば、普通は豆腐やお味噌、納豆などいろんな食べ物を連想しますね。
しかし、生産者サイドからすると、「最近は収量が少ないなあ。草も生えるし手間がかかるなあ」という、困った作物になってきています。
ちなみに、私の担当地域である坂井地区では、大麦の収穫後には約700ha近くの大豆が作付されており、水田の主力作物には間違いないのですが、近年は収量が伸びず、関係者も頭を悩ませているところです。
収量が低下した原因の一つに、種をまいた後に湿害を受けることが挙げられます。
この湿害回避を目的として、昨年から、“うね”を立てながら同時に種をまく手法を試験的に取り入れています。
右上の写真のように、ロータリで通った後が“うね”になっているのが分かりますか?
ロータリの刃の配列を変えるだけで“うね”ができていくのです。このようにして、“うね”を作りながら同時にその上に種をまくことで、その後に雨が降っても湿害を受けにくくするのです。
その結果は・・・写真(左下)のとおりです。
こちらでは、種をまいた約2週間後に大雨が降り、一部の田んぼでは、せっかく芽が出た大豆が湿害で枯れてしまったところもありました。しかし、“うね”を作った圃場ではこのとおり、水は溝にしかありませんね。
大豆もその後順調に生育して、現在は人が埋まってしまうほど大きくなっています。(写真右上)今では花も咲き終えて、小さな莢ができています。
しかし、収穫までにはまだまだ時間がかかります。気を抜くことはできません…。
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