普及指導員が現場で活躍する日々をレポート
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◆2008年12月

埼玉県
鈴木知子

直売所にダリアを

2008.12.10

 700万人を越す県民が住む埼玉県。消費者が農業者と隣接している状態であるため、直売による地産地消が盛んです。農業者にすれば市場に出すほどの量がなくても自分で値段を付けて売ることができ、消費者にすれば新鮮な農産物が安価で入手できると双方にメリットがあるからです。


 来年度、新座市に新たに直売所ができることになりました。
 市内で切り花を生産する橋田氏から、「今度ダリアを導入して生産品目を増やしたい、ついてはダリアを生産している様子を見て勉強したいのでどこか紹介して欲しい。」との問い合わせがありました。そこで川口市内で大規模にダリアを作っている藤波氏を紹介しました。

次々に花が上がるダリアほ場  ピンチの位置を説明
左 :次々に花が上がるダリアほ場 / 右 :ピンチの位置を説明


 藤波氏は県農業大学校を卒業後、東京の市場に2年勤めました。就農して3年目の25才です。
 母校である大学校の研修生受け入れ農家に立候補するなど積極性があり、農業に熱心に取り組んでいます。お父さんとともにダリア、ユリ、ボケ、キンギョソウなどを作っていますが主力はダリアで、市場で高く評価されています。

 訪れた橋田氏に、球根を植え付ける間隔からピンチ(枝を増やすため摘心する)の仕方、球根の分け方、切り前(どのぐらい咲いたときに収穫すればよいか)など丁寧に説明してくれました。

球根を掘り上げ、分け方を説明
球根を掘り上げ、分け方を説明

 川口市、さいたま市の特産であるダリアが新座市でも楽しめるようになりそうです。


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鈴木知子

埼玉県さいたま農林振興センター普及部の技術普及担当で、主に花植木と経営を担当しています。 埼玉県では女性農業改良普及員の1期生です。 農家と、若手の普及指導員が、夢を持って活動できるように支援していきたいと考えています。

岩手県
中森忠義

新規就農希望者への支援

2008.12. 8

 普及指導員の活動は、稲や野菜などの作物や家畜を対象とし、そういったものを低コストで、より省力的に栽培収穫し、より高く販売するお手伝いをする機会が目立ちます。
 しかし、最も重要な仕事は、それらも含め「人を育てること」とされております。

 この「人」には、地域で意欲的に農業に取り組んでいる農業者さんらはもちろん含まれるほか、新しく農業を始めたい人・始めた人(新規就農者)も含まれます。

畜産研究所の牛舎にて、畜産研究所の職員から説明を受ける新規就農希望者。手前の2名は農業公社の担当と、もう一人の普及指導員


 先日、関東在住で、本県で畜産業を始めたい、という希望をお持ちの方が来県するとのことでしたので、窓口となっている県農業公社さんの担当者とともに対応しました。

 この日は、家畜市場の見学・現地農場の見学と経営主との懇談・試験研究機関での最新技術の紹介等を行い、その間に本県畜産の現状や技術的・経営的な説明と質疑応答をしました。

 
 今後は、大まかな就農候補地を絞り込み、就農計画の策定、研修受け入れ先と住居、さらには農地・空き牛舎等の斡旋、資金計画の策定などの支援を行います。
 順調に就農される方もあれば、残念ながら途中で断念される方もあります。
写真 :畜産研究所の牛舎にて、畜産研究所の職員から説明を受ける新規就農希望者。手前の2名は農業公社の担当と、もう一人の普及指導員


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中森忠義

岩手県中央農業改良普及センターの滝沢村駐在で、主に畜産を担当しております。 本県の畜産は、養豚や養鶏もありますが、主に関わっているのは、酪農経営・黒毛和種(肉用牛)の繁殖経営・日本短角種の振興などです。

愛知県
佐光佳弘

小麦の種まきが始まりました

2008.12. 4

 11月中旬、管内で小麦の種まきが始まりました。海部地域では、早生品種の「イワイノダイチ」と中生品種の「農林61号」が栽培されています。最初は「イワイノダイチ」から種をまいています。

トラクタによる小麦の種まき作業  
トラクタによる小麦の種まき作業
  

 小麦の種まきが始まるまでは、肥料試験ほ場の設置計画を作ったり、その内容を生産者の皆さんに紹介・説明したりするなどの仕事がありました。しかし、種まきが始まると、種まきの進捗状況を確認するぐらいになります。


浅く耕しながら種をまきます  種は地表面から3cmくらいにあります
左 :浅く耕しながら種をまきます / 右 :種は地表面から3cmくらいにあります


 今年は定期的に雨が降っているため、たまに播種作業が止まる日がありますが、おおむね順調に進んでいます。種をまいてから芽が出るまで10日から2週間で、出芽は順調です。今後、肥料試験ほ場の場所の確認、出芽数の調査などをしていきます。


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佐光佳弘

愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。

埼玉県
鈴木知子

新しい産地を視察

2008.12. 3

 さいたま市は隣接する川口市と共に、江戸時代からの枝物産地です。ボケ、ウメ、ハナモモ、サクラ、ヒバ類、ナンテン、ウメモドキなど、伝統的な生け花用品目は網羅していますが、新品目の導入はあまり進んでいません。

産地の説明をするJA赤城たちばなの星野係長(中央:青い上着)と、群馬県中部農業事務所の川端普及指導員(右隣)


 11月28日、さいたま市の浦和花き共同出荷組合と一緒に、群馬県のJA赤城たちばなへ枝物ブルーベリーの視察に行ってきました。
写真 右:産地の説明をするJA赤城たちばなの星野係長(中央:青い上着)と、群馬県中部農業事務所の川端普及指導員(右隣)


 この地域では25年前につみ取り用ブルーベリーの栽培が始まりました。
 平成15年、果樹と花きを担当する普及指導員が赴任しブルーベリーの剪定を指導する際、剪定枝の商品化を農協・組合員に推進したのが枝物ブルーベリーの始まりです。当初は極少量の出荷でしたが、大田花きで高く評価されたことから生産者の関心が高まり、年々出荷量が増えています。
 ブルーベリーのつみ取り農園が過剰になってきたことや、原油高騰で来客数が減少したことも影響しているようです。


 さいたま市にもつみ取り用のブルーベリー農園があります。新しい産地の誕生、発展の事例に刺激を受け、埼玉でも地域資源を活かした新たな枝物生産に取り組む動きが出ることを期待しています。

  


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鈴木知子

埼玉県さいたま農林振興センター普及部の技術普及担当で、主に花植木と経営を担当しています。 埼玉県では女性農業改良普及員の1期生です。 農家と、若手の普及指導員が、夢を持って活動できるように支援していきたいと考えています。

愛知県
佐光佳弘

大豆の収穫が始まりました

2008.12. 2

 11月中旬、管内で大豆の収穫が始まりました。大豆を収穫した後のほ場に小麦を作付けする地域では、特に急ピッチで収穫作業が進められています。


 この時期、私は管内を巡回し、大豆の収穫作業をしている方を見つけたら話をして、今年の大豆の収量や品質を伺っています。正確な収量などは把握できませんが、おおまかな傾向をつかむことができますので、来年度に向けた対策を練るのに有効です。

汎用コンバインで大豆を収穫しています<br />
   コンバイン2台で1つの大豆畑を収穫する風景は、弥富市十四山地域以外ではなかなか見られません
左 :汎用コンバインで大豆を収穫しています
右 :コンバイン2台で1つの大豆畑を収穫する風景は、弥富市十四山地域以外では、なかなか見られません


 写真は、弥富市十四山地域(旧十四山村)での収穫風景です。十四山地域では、地域内のほとんどの水田を6軒のオペレーターに集約して、効率的な営農を行っています。

 大豆についてはオペレーター3軒ごと、2チームに分かれ、地域を2つに分けて作業しています。集落ごとに種まき、収穫作業を進めているため、1つの田んぼに2台のコンバインが入って作業する風景が見られます。これにより作業効率が上がり、適期に種まき、収穫ができ、高品質な大豆の生産を実現しています。

 今年の大豆を見せていただきましたが、きれいで大きな豆でした。収量も良好そうなので、とりあえず安心しました。

今年の大豆は、品質が良く、収量も良好そうです
今年の大豆は、品質が良く、収量も良好そうです


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佐光佳弘

愛知県海部農林水産事務所農業改良普及課(海部農業普及指導センター)の技術指導グループで、作物担当として仕事しています。 県職員12年目ですが、職場では3番目に若い新米です(職員数は18人)。

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