島根県西部家畜市場で初セリ
2023.01.23
2023.01.23
2022.12.26
この日は、普及員Oさんの繁殖関係の巡回に同行しました。
初めて行くところでしたが、正直、言葉に詰まりました。「ここで飼っているのか・・・・」と。
ご本人は勤めもあるので、お父さんが飼っていたのを引き継ぎ、そのままやっているとのこと。まもなく勤めは引退するので、立て直す計画はあるそうですが、それにしても・・・と思った次第。
広さがあって、牛が雨に濡れなければ、たしかに、そうストレスにはなりません。が、作業するヒトが大変ではないかと、つくづく思うのです。
右端がO普及員さん。今年4月に異動で来たのですが、彼女も驚いていた様子
売る子牛の相場からすれば、施設にお金がかかっていなければ、それはそれで良いと思いますが、がんばるなあと、重ね重ね思った次第です。
こちらに限らず、親の代から引き継いでがんばっているところは、そのままの環境で続けている方が多い。背景には、勤めに出ているとか、他の部門が経営の柱になっているとか、牛さんを主体にして生計を立てていくわけではない、という理由が見え隠れします。
管内を巡回しながら、ある時から思い始めたのは、「昭和の風景が多い」ということです(誤解を恐れずに言うと「昔のままの飼い方」が多い)。こうした環境が原因だと断定はしません。ですが、管内の子牛価格が全体的に安いのは、生まれた後の飼養管理が大きな要因であることは間違いないと思うのです。そうすると、飼養管理作業のリスクは・・・と繋がるのです。
2022.12.23
昭和63年、新採用されて配属された普及現場は、県北部でした。当時は、ご想像のとおり、複合経営の中での少頭数を飼養する農家がほとんどでした。
また、そうした地域の家屋は昔ながらの間取りで、母屋と牛舎が壁一枚でつながっていたりするところも多かったです。当然ながら、別棟でも、そうそうリッチな牛舎はありませんでした。餌箱に水槽がある程度。スタンチョン(※)なんか皆無でした。
その後、平成の時代を経て規模拡大が進み、県内でも、地域によっては飼養農家数が減少しても牛の頭数は増加した、というところもあります。
こうした流れの中で、補助事業を活用して牛舎を新築したり増築する農家がある一方、お金をかけずに牛舎を作る方もいます。
この日は、勤めを引退された方が牛を飼い始めたところに伺いました。
頭数はさほど多くないですが、飼養環境は管内でも有数な良いところと言えます。
とにかく広さにゆとりがある。何よりです。だけど、牛舎そのものにはあまりお金をかけていない、というところです。
曇り空で薄暗く感じますが「こんなところで退職後の牛飼い、俺もやりたい」と思います
運動場も広くあって、問題なし。ここに来るまでの道が少し狭いですが・・・・贅沢な場所です
(※) スタンチョンとは「首かせ」という意味。牛さんが餌を食べる時に頭を出しますが、そのときに鉄枠がはさまって、牛さんをその場所に留めておくことができる。そして人工授精をしたり治療ができる。
(参考)畜産現場のIT化
2022.12.12
普及指導の中で、"経営"は重要な観点です。私の管内では、生産者が独自で作る簿記の勉強グループがあります。その会に参加し、それぞれの経営の課題を聞きとり、改善の取組に繋げるようにしています。昨年より引き続き、経費の増加がみなさんの経営を悩ませています。
今回は、簿記グループから『インボイス制度』について学びたいと要望があり、普及1年生が資料と図を用いながら説明を行いました。
1年生は自分も簿記の基礎研修を受けている最中です。その時の講師の先生の話し方や内容を一生懸命聞き取って、整理し、みなさんの前で話しをしました。
結果は、「わかりやすかった」、「やっと(インボイス制度が)わかった」、「(今回の内容を踏まえ)取引先に確認してみる」と大変好評でした。
まずは、生産者からの要望に丁寧に応えるところから信用が生まれ、信頼関係がつくっていけると考えています。このことを改めて、技術と普及12月号の『普及方法とは何か(P49~53)』を読みながらも感じています。
今回の経験が1年生の自信にも繋がると、日頃の研修にもいっそう力が入ると想像しています。蛇足として、1年生の説明の後の私の説明がわかりにくかったこと(わからんと感想いただきました)を書き残します。先輩も勉強しつづけます。
2022.12. 7
島根県内のたまねぎ移植の大部分は11月で、山間部から平地にかけて、徐々にタマネギ苗の移植が移動していきます。
管内の栽培面積は増加しており、移植には歩行型の移植機械が使われるようになってきています。移植機械はJAが貸し出しをおこなっており、20~30aで使用するには重宝しています。手植えに比べると、ずいぶんと省力化を計ることができますが、苗や土の状態によってはきちんと移植ができていない場合もあるため、補植をおこなっている状況です。
そんな中、11月中旬に、管内で乗用型のたまねぎ移植機械の実演会が開催されました。ロスも少なく、小さな面積でも機械がほ場に入れば、乗用型のほうが有利だと思いました。
普段、野菜の機械を見ることが少ない地域なので、この日は多くの見学者がありました。
収穫についても、現在、歩行型収穫機械の貸し出しが行われています。
今後、乗用型の収穫機械の導入等も検討する必要があると考えられますが、県内で利用されている収穫用鉄コンテナへのサイズ対応ができていないため、フレコンバックで対応している状況で、収穫後にコンテナへの移し替えをしています。
また、たまねぎ栽培の大部分は水田となるため、排水対策もあわせて指導しているところです。