農地再生で、獣被害軽減とソバ栽培による地域振興を(宮崎県延岡市)
2013年12月16日
宮崎県延岡市北川町長井の川坂地区で10年ほど耕作放棄されていた農地が、クボタeプロジェクトにより再生されてソバ畑に生まれ変わり、実りの秋を迎えた。
対象地は宮崎県延岡市北川町長井の川坂地区の92a。
条件の悪くない農地であったが、奥まったところにあり、15年ほど前から鳥獣害が多発するようになったため、10年ほど耕作放棄されていた。雑草類が生い茂って鹿や猪の隠れ場所となり、ここから集落へ侵入し、住民を悩ませていた。
2年前から地区の「川坂川を守る会」が鳥獣害軽減に取り組んできたが、人力による作業には限界があった。そのため、農地を再生してソバ栽培に取り組みながら、鳥獣害対策も進めることになり、今年度、クボタeプロジェクトにより農地の再生に取り組んだ。
平成25年5月21日 (株)南九州沖縄クボタをはじめ、関係者が現況を確認した。
8月26~30日 耕作放棄地再生作業をおこなった。
集落で所有する機械ではとても対応できなかったところをクボタの機械が見事に放棄地を再生していった。
左 :一部は川坂側を守る会のメンバーが草刈りをした
右 :深耕ロータリ耕による整地
炎天下の作業の甲斐あって、8月末には農地が蘇り、9月6日、会員が手作業でソバの播種をおこなった。10月末にはソバ畑一面にソバの花が咲いた。
この川坂地区には、西南戦争の際に、西郷隆盛に蕎麦を振る舞ったという歴史があり、蕎麦を特産品として道の駅を中心に売り出し、地域振興にもつなげたい考えだ。鳥獣害を減らしたあかつきには、栽培面積を増やしたいという。(みんなの農業広場事務局)