作物が育たない排水不良田を農地に再生(長野県軽井沢町)
2012年09月26日
長野県北佐久郡軽井沢町は、群馬県境に位置する県東端の中山間地域。下発地集落には、基盤整備された水田があるが、減反や高齢化、また、排水不良による湿害のため、耕作放棄地が増加している。
(株)グリーンフィールドから依頼を受け、クボタeプロジェクトが再生をおこなったのは、2.5haの耕作放棄地のうちの50a。(株)グリーンフィールドは、地域活性化対策として、平成23年度から、高齢のため作付けできなくなった農家から土地を借り、キャベツ・レタスの栽培をおこなっているが、生産拡大のため、耕作放棄地を再生して栽培面積を増やしたいと考えている。今回の作業は、JA佐久浅間、佐久農業改良普及センターと連携しておこなうこととなった。
平成24年4月に基幹排水路の修復作業から始まった農地では、さまざまな排水対策が施され、6月にはキャベツの定植がおこなわれた(全国農業システム化研究会の実証調査による)。ひどい湿害のため、10年以上なにも収穫できなかった圃場に育つキャベツを見た近隣農家は、驚くとともに、今後の放棄地解消に向け、大きな期待を寄せている。(みんなの農業広場事務局)
左 :基幹排水路は泥とアシのため用を成していない
右 :圃場横の排水路もアシで埋まっている
左 :平成24年4月17日 作業開始。バックホーで基幹排水路の泥さらい。奥には生い茂ったアシが見える
右 :基幹排水路側に籾殻投入
左 :ハーフソイラ(2本爪)による簡易暗渠・深土破砕
右 :リターンディッチャによる額縁明渠
左 :基幹排水路側に繋がる明渠
右 :バーチカルハローによる表層細土・整地
左 :レーザーレベラーで圃場に傾斜をつける
右 :5月18日 圃場横から水が流れ落ちるようになり、水位が下がった基幹排水路
左 :6月6日 隣の圃場で、スライドモアによるアシ刈りの実演
右 :6月7日 パワクロベジータによるキャベツの定植。左は畦内施肥機